読書日記141 重松清❨著❩
『ひこばえ(上)』
[朝日新聞出版2020年3月発行]

 

ひこばえ 上 [ 重松清 ]


 世間が万博に沸き返る1970年、小学2年の洋一郎の父は母と離婚後音信不通に。

48年ぶりに再会した父は、既に骨壺に入っていた。 遺された父の生の断片とともに、洋一郎は初めて自分と父親との関係に向き合おうとする。


栗 焼き芋 紅葉 月見 紅葉 焼き芋 栗


主人公は55歳の高齢者施設の施設長の男性。

実父と別れて48年後、亡くなったとの知らせを受ける。

同時期に初孫が生まれる。


自分の立場に「おじいちゃん」がプラスされて、同時に新たな「息子」もプラスされたと。


命の不思議さや尊さを、高齢者の入口に位置する男性を通じて表現し、年寄りならではの特性、家族や親子ゆえの難しさを教えてくれるように思いました。


『どんな親だろうと……親は、親だ』

この言葉をどう受け止めるかによって、本書の感想も変わるでしょうね⁉


戸惑い、怒り、忘れたかった過去、負の感情が身体中を駆け巡り、許せない、許して欲しくないと思いつつ、主人公の弱さ脆さに共感した私です。


下巻も続けて読みます。

きっと優しく収まるんだろうなぁ〜?!


ありがとうございましたm(_ _)m