読書日記96 まさきとしか❨著❩
『ゆりかごに聞く』 [幻冬舎2019年4月発行]


私はこの子を愛せるのだろうか。
ゆりかごを前に自問自答する親たちの不安、そして罪をーー誰が責めることができるのか。


誰もが母親になれるわけじゃない、母性なんて湧き出るものではない。子供は愛しいに決まっているーーだけど。
柳宝子は虐待を疑われ離婚した夫に愛娘を奪われていた。ある日、21年前に火事で死んだ父親が変死体で発見され、そこには世間を賑わす猟奇的事件の記事と娘に宛てた手紙が残されていた。
一方、刑事の黄川田は娘をどうしても愛せず嫌悪感を抱いていた。そして猟奇事件を追うなか、元恋人の宝子と事件の繋がりを疑い始め、宝子に接触するのだが……。
すべての"罪"はゆりかごだけが知っている。書き下ろしミステリ!

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初読みの作家さんです。
プロローグから、どう展開するのか?
中々それに繋がる展開にならず、変死体が出てきたり、死んだ筈の父親の死体?
虐待や放火、誘拐や殺人と繋がりが見えにくかった。

これが繋がるのは、エピローグ手前、そこでやっと「そういうことか…」

全てが親と子供の関係を問うている…。
子供を産んで直ぐに母性が目覚める訳でもない…確かに
子供が育つのと親が育つのは同じなのかもしれないな⁉

題材は面白いというか興味深いけど、展開がまどろっこしくて読み進めにくいかな。
しかし、自分も親として子供として何度も考えさせられる部分がありました。

子供は親を選んで生まれてくるとよく言われるが、逆に親は選べないのではと思える内容だし、私自身もそう思っているかな…。

本文より
『みんな誰かの子供なのだ…。どんな親から生まれたとしても、私たちは一生、誰かの子供であり続けなければならない。』(4〜5歳の子供が、実母からも養母からも「いらない」と捨てられ亡くなった後の文章です)

ありがとうございましたm(_ _)m