読書日記50 和歌山カレー事件 林眞須美死刑囚長男❨著❩
『もう逃げない。今まで黙っていた「家族」のこと』 [ビジネス社2019年8月発行]


21年前の朝、目が覚めたらぼくは
「殺人犯」の息子になっていた――
いじめ、差別、婚約破棄……
迷い、苦しみながら、それでも強く生きていく。


事件以来21年間、親、そして世間から架せられた重い「十字架」を、背負い続ける和歌山カレー事件、林眞須美死刑囚の長男が初めて明かす「罪と罰」、そして「生きること」の本当の意味。

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1987年生まれで、両親が逮捕された当時は小学5年生だった。

『和歌山毒物混入カレー事件』の"犯人"として逮捕された林眞須美死刑囚の長男。
事件後、姉妹達と養護施設で暮らした。

そんな彼が、当然の如く体験した悲惨な現実を淡々と綴っている。
周りの人との関係、学校での扱い、施設での暴力と性的虐待、そして報道陣とのアレコレ…。

林という名を捨てて生きる道もあったのに、また渦中に戻ってきた彼の心中は、彼にしか解らない"何か"があるのだろう。
いや、彼にも解らないのかもしれないな…。

以前、「毒婦」を読んだ時には、やはり眞須美死刑囚が犯人だろう!と揺るがなかったが、今回は、"もしかして…?"と。

京都大学教授が再鑑定して、事件のヒ素と林家のヒ素が「別物」と証言したのは大きい。

真実が確定しないから、彼も人生の転換が出来ずに藻掻いているのかなと思った。

親に人生を狂わされた彼には同情しかないけど、それでも母親を突き放さない彼は尊敬します!

ありがとうございましたm(_ _)m