読書日記118 知念実希人【著】
『ひとつむぎの手』 (2018.9)
人として一番大切なものは何か。
若き心臓外科医に課された困難を極めるミッション。
医療ミステリーの旗手が挑むヒューマンドラマ。
大学病院で過酷な勤務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。
彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば…。
さらに、赤石が論文データを捏造したと告発する怪文書が出回り、祐介は「犯人探し」を命じられる。
個性的な研修医達の指導をし、告発の真相を探るなか、怪文書が巻き起こした騒動は、やがて予想もしなかった事態へと発展していく―。
ひと言で言うならば "いい本" でした。
医師でもある著者だから書ける、現実味のある話に惹き込まれました。
『ひとつむぎ』紡ぐと言う言葉に秘められた数々の想い…
外科医は病巣を手術するだけじゃなく、患者の人生をひいては『人』そのものを紡いでいる。
話の仕掛けは二転三転?
主人公たちは愚直に真っ直ぐ働き、報われるかどうかはわからないが…。
キレイに収まり、ハッビーエンドとなりめでたしメデタシ⁉
でも、その生きざまと人に尽くす覚悟に感動しました。
ただ、大学病院の縦社会は相変わらずなのかしら?
それを思うと、患者は馬鹿らしいわぁ
ありがとうございましたm(_ _)m