塩田 武士 著 『罪の声』

初めて読んだ作家さんです。 ベテランの作家さんかと思えば、まだ30代で若いのが意外でした。

1984年~5年にかけて、世間を騒がせた「グリコ森永事件」
その事件を題材に、31年後に犯人を追い詰め事件を解決する話。 新聞記者と犯人の親族の話が交互に続き、途中で交わっていく。
文中では「ギンガ萬堂事件」と主要名称は全て架空になっているが、内容は実際の事件をほぼ忠実に応用されてます。
かなりの取材をしてからの執筆ではないかと思われた。

犯人像ついてもフィクションだけど、これが真実じゃないかと思える程、納得できる展開。

また犯人だけではなく、その親族・家族の悲劇・行く末に焦点を当てているので、事件の悲惨さと辛さが『罪の声』という題名に繋がったのかも・・・

犯人のひとりは動機として"社会に希望が持てなくなっても、希望を持つ者に空疎な社会を見せることはできる"と話す。
空虚な社会? なんか悲しいですね(>_<)

 関西が舞台で京都も絡んでいたけど、やはり他人事だったのかも?!  曖昧な記憶歯科ありません。
なのでこの本を読んで、改めて詳しく知ったように思います。

1984年~1985年は社会が動いた時代
グリコの事件後『豊田商事事件』の会長刺殺→『投資ジャーナル事件』兜町の風雲児逮捕→日航機の墜落事故→阪神初の日本一→→→そして実態なきバブル経済へと突き進む

50代の方にも思い出深い時代では??
ちなみにバブルは縁がなかった私です(^。^;)アハハ

ありがとうございましたm(_ _)m