二宮 敦人 著 『最後の医者は桜を見上げて君を想う』

良い本でした!
感動というのとは違い、心がザワザワさせられる話で、涙がツーと…

主人公は医者、
「死」についての物語です。

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医大で同期の3人は、同じ病院の同僚。
ひとりは、院長の息子で副院長。
決して諦めず、積極的な治療を進め最後まで患者の命を助けるために奮闘する自信家。

ひとりは、助からない命ならばその人らしい最後を送り、死を受け入れるべきと患者や家族に説く。 言葉を選ばないので、反感や怒りをかうことが多い。

そして、その二人を認めるひとり。
死に慣れてしまった自分を戒め、ある患者の死から何かを得ようとし、やっと得られたが奇しくも自分自身の身に降りかかる。

第一章 とある会社員の死
第二章 とある大学生の死
第三章 とある医者の死

第一章から抜粋
『医者は患者を救おうとするあまり、時として病気との戦いを強いる。最後までありとあらゆる方法を使って死から遠ざけようとする。
患者の家族もそれを望む。 しかしはたして患者が本当に望んでいた生だろうか? 医者や家族の自己満足ではないか? 患者が他人の自己満足に巻き込まれ、死に敗北するようなことがあってはならない。』

『死に振り回されると、往々にして生き方を失う。 生き方を失った生は、死に等しいのではないか。 逆に生き方を維持して死ぬことは、生に等しいと言えるのでは。』

今現在、闘病されている人には厳しい言葉かもしれないけど、私は納得しました。
自分らしく生きるとは???

映画化も決まっているらしいけど、私は見たくないかなぁ⁉
癌を患ったものには、刺激が強すぎるように思えるから(^_^;)

ありがとうございましたm(_ _)m

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