読書日記66 村田喜代子著
『エリザベスの友達』 (2018.10)


認知症の母たちの目に映るのは、かつて彼女がいちばん輝いていた時代――。いったいどこに帰っているのかしら? 長い人生だったでしょうから、どこでしょうね。

介護ホームに暮らす97歳の母・初音は結婚後、天津租界で過ごした若かりし日の記憶、幼い娘を連れた引き揚げ船での忘れがたい光景のなかに生きていた。

戦中戦後の日本が浮かびあがる傑作長篇。


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認知症の女性達の、時空を超えた夢の世界

なんとも不思議な気持ちにさせてくれたお話です。


認知症老人の意識は先へは進まない。 過去へ過去へと後ずさりして生きているという。

でも周囲の人たちはお年寄りとして扱う。 だから、そのギャップにおろおろと徘徊したり異常行動を起こす…


対処法など特にない、ただ見守ってあげるだけ。

それには鉄則がある。

逆らわない!叱らない!命令しない!

この本を読んで、これだけは忘れないでおこうと思った部分です。


80代の親をもつ私に、教訓になる本でした。

いや、もしかしたら自分自身にも当てはまるのかもしれませんね(^.^;


ありがとうございましたm(_ _)m