読書日記49 相場 英雄著
『共震』 (2013.7)
大和新聞東京本社の遊軍記者である宮沢は、東日本大震災後、志願して東北総局に復帰した。
コラム「ここで生きる」を立ち上げ、沿岸被災地の取材を続ける宮沢のもとに、東松島市の仮設住宅で他殺死体が発見されたとの一報が入る。
被害者の早坂は、宮城県庁震災復興企画部の特命課長。県の枠を飛び越えて復興に尽力してきた人物だった。早坂は亡くなる直前まで、各被災地の避難所の名簿を照合していたという。
これは、本当にフィクションなのか? 著者が全霊を注いだ、鎮魂と慟哭の社会派ミステリー。
=_=_=_=_=_=_=_=
東日本大震災…その描写や被災者の叫び、読んでいて切なさが押し寄せてきた。
そんな中で、醜い詐欺。
現実にもあった話だと思います。
本の中で心に突き刺さった言葉
記者が、家族が被災した人と別れる時に言った言葉
「皆さんに頑張って下さいと伝えて下さい」
それに対して…
「大津波から生き残っただけでも、みんな必死で頑張ったの。これ以上頑張ったら、東北の人間はみんな死んじゃうよ」
あぁー、そんな言葉を平気で使っていた自分…
寄り添ってなかったなぁ…
決して忘れてはいけない出来事。
小説の中で出会って、また気持ちを新たに引き締めました。
ありがとうございましたm(_ _)m