内閣支持率
という、指標がある。現行の内閣を国民がどれくらい支持しているかを表す指標であり、ニュースで定期的に目にする。
この調査方法があまり良くないという指摘はよく聞く話であろう。
ざっくり述べると、解答率の低さや電話調査の不透明性、解答年齢層の偏りとか。
世論調査を実施する側も近年の批判を受けて試行錯誤を繰り返しているようだが…
僕はこの調査方法についてかれこれ喋る訳ではない。
質問の文言に注目してみたいのだ。
実際に電話越しに質問を聞いたことはないが、ニュースなどでの説明を踏まえると、
『あなたは、〇〇内閣を支持しますか?』
という質問の文言に答えるという形が取られているはずである。
これは、よく考えると、なかなか難しい質問である。
支持
= 他の人の思想・意見・態度などに賛成して援助すること。また,その援助。(スーパー大辞林)
厳密に「支持」の語義を捉えると支持率が格段に低下しそうだが、その語義的指摘は置いておいて、
ここで支持する基準について考えてみたい。
人が支持するとき、以下の状況が考えられる。
①〇〇が絶対、1番。〇〇以外考えられない。(=絶対的支持と呼ぶことにする)
②〇〇は、△△や□□よりマシ。(=消極的支持と呼ぶことにする)
反対に支持しない時も①②のように積極的不支持、消極的不支持があると考えられる。
この、消極的支持、不支持というのがとても曖昧なものである。
つまり、△△や□□といった比較基準が、個人によって異なるということだ。
『700円ランチは安いですか?』という質問に対して、日頃サンドウィッチやコンビニのお弁当で済ませている人は『高い』というし、ランチ女子会を頻繁に開くOLの方々は、『手頃な価格で安い』と答える例からも明らかであろう。
この問題の解決策を安易に考えているのも問題である。
一応、世論調査では、支持する理由を尋ねてはいる。
しかし、選択肢の中で『他の内閣より良いから』という選択肢が用意されている。
先ほどの緑色の部分の指摘をよく振りかえろう。この『他の内閣』という基準。
この『内閣』は個人によって異なるのではないか?
世論調査方法を改善するだけで、世論調査が正確に世論を反映できるようになるのだろうか。
『内閣支持率』の罠,奥,闇は深い。
