行動経済学の用語に
現状維持バイアス
という言葉がある。
変化することによる損失を避けようとして現状を維持しようとするバイアスである。
そもそも、変化すること自体は、必ずはじめに損失を抱える。1番明らかなことは、未知のものに対する不安だ。人は確実に変化を経験している。そして変化したことでなんか失ったと感じるものだ。
いわゆる『昔は良かった。』と思う現象。
無条件に現状維持バイアスは働くということを頭に入れておこう。
今日の国会の立憲民主党枝野代表の発言
『第4波が生じた場合、内閣総辞職では済まない』
内閣総辞職では済まない場合、自民党が下野するまで持っていかなければならないのだが、これはどのようにするのか…
政治的な発言をする訳ではないので、ここで立民に政権を取る資格があるとかないとか、現政権が良いとか悪いとか言うわけではない。
ここで、解散総選挙をするということになった場合、本当に自民党が下野する結果になるのかということである。
他の要素を考慮する必要もあるかもしれないが、ここでは省いて考える。
普通に考えて、今、国内は良くも悪くも保守化している気がする。
特に感染症対策で大胆な改革は無く、抜け出せないコロナ禍の中で生活をしている。
多分、第4波が来て解散するなら、選挙の時も保守化の波は続いているだろう。
第4波が来ると、多分もう一度緊急事態宣言を発令して、内閣総辞職or衆議院解散をするならするはず。現行、危ういながらも、感染者が激増することはなく、なんとか持っているこの状況がまた続くと考えれば、この現状を維持したいと考えるのは普通な気がする。
立民が政権を奪還する場合、絶対的不支持の票はもちろんのこと、消極的不支持の票を集めなければまず勝ち目はない。
この時、消極的不支持の票は何を基準に比べているのだろう。
現有権者が記憶に残る政権は、自民党系、社会党系、民主党系、連立政権。
この中で圧倒的に長かったのが自民党系。そして、前回の民主党政権はお世辞でも良かったとは言えないだろう。(多分これは政治的発言にならないほど大衆的な見方だろう)
多分、昔の良くも悪くも安定していた自民党系政権の時代と比べて今の政権を支持しないと答えているのであろう。
つまり、選挙では自民党を支持する人たちがしっかり含まれている層なのだ。
立民の政権をイメージすると、どれだけ党を刷新しても、前の民主党政権が頭を過ぎる。
自民党と立民の一騎打ちとなった場合、消極的不支持の票はどちらに入るのだろうか?
言わんとしていることはもう明らかだ。
現状維持バイアスが働かない時、それは変化することによる損失を感じない時。
つまり、実際は、損失が変化後への期待で打ち消される時だと考えられる。
『立民に期待しますか?』ということ。
結局は、政権批判をして今の内閣不支持層の票を必死に集めても無駄であるということだ。
あらゆる政策を提案して、その政策に論理的矛盾がないようにして、それを自民党にぶつけて、国民に訴えかけて…
立民が明らかに、昔のどの自民党政権より優勢だという状況を作り出さなければ、自民党を下野させることが不可能なのは、もう火を見るよりも明らかだ。
そういえば、前回麻生政権が倒れて政権交代したのは…自民党内部から麻生おろしがあったということが大きく…
今回目立った菅おろしの動きはない。
さて、『内閣総辞職では済まない』とは、どういう未来を、どんな自信で想定したのだろうか?
謎が深まるばかりである。そして有意義な野党第一党の発言を求める。
