エンジンの除電で出力アップ

「特許解説シリーズ」では回りくどい表現や、他社に真似されないように防御的に書かれた難解な文献を、中学生でも分かるように解説しています。

今まで、静電気に関係する住友ゴムのタイヤ、ホンダの吸気、トヨタのタイヤとホイール、サスペンションの特許文献を解説して来ました。

電源不要で除電して効率を良くする、作動を改善する研究を友人と始めたのは2012年。

様々な箇所を除電して走行テストをし、静電気がこんなにも各部に悪影響を及ぼしているのを知りました。特許出願は2014年ですが、それ以前から販売を開始していました。

私達の考える効果的な除電は、「地産地消」。つまり、発生している場所で除電してしまう。理由は、除電箇所に静電気が流れて行く間でも悪影響が起こる。地産地消すれば、それを抑制する事が出来るからです。

これまで通り、特許文献は青太文字、その下に解説や補足を書きます。

 

【0015】
  また、薄肉壁9の表面形状が空気流の剥離を生じやすい形状を有している場合において、薄肉壁9の表面に正の電荷が帯電していないときには空気流の剥離が生じないが、薄肉壁9の表面に正の電荷が帯電すると、空気流の剥離が生じる場合があることが確認されている。更に、薄肉壁9の表面に正の電荷が帯電している場合には薄肉壁9の表面に正の電荷が帯電していない場合に比べて、空気流の剥離の大きさが増大することも確認されている。このように、薄肉壁9の表面に正の電荷が帯電すると、電気的な反発力に基づいて、空気流が薄肉壁9の表面から離れ、或いは空気が剥離を生じることが確かめられている。

薄いプレート(9)の表面形状が空気流の剥離を生じやすい形状の場合において、表面に正(⊕)の電荷が帯電していない時には、空気流の剥離は生じないが、正が帯電すると空気流の剥離が生じる場合がある。

更にプレート表面に正の電荷が帯電している場合は、正の電荷が帯電していない場合に比べて空気流の剥離の大きさが増大する事も確認されている。

このように、プレートの表面に正の電荷が帯電すると、電気的な反発に基づいて空気流がプレートの表面から離れ、あるいは空気が剥離する事が確かめられている。

空気流の剥離を生じやすい形状との表現は、この特許を完全に盗まれないよう、防御に書いています。要は形状により、剥離を起こしやすい/起こしにくいの違いが出るという事ですね。そこは企業秘密にしている訳です。その気持ちすごく分かります。

もちろんその「形状」も想像がつきますが、模倣されないよう書く事はしません。

正の電荷が帯電している場合、帯電していない場合に比べて剥離が増大するのは、下図の通り今までの「特許解説シリーズ」でも書いています。

【0016】
  さて、前述したようにエンジン本体1、シリンダヘッドカバー2、および騒音防止カバー3の表面の電圧値は1000(v)以上の高電圧になる場合があることが確認されている。この場合、図6Aおよび6Bに示される実験結果から判断すると、この高電圧によりエンジン本体1内を流れる吸入空気の流れおよび排気ガスの流れが変化せしめられており、それにより機関出力に影響が出ていると推測される。そこで、吸入空気の流入作用および排気ガスの流出作用について実験を行った結果、エンジン本体1の電圧値が高電圧になると吸気抵抗および排気抵抗が増大し、その結果、機関出力が低下することが判明したのである。

 

図6A,6Bの実験結果

 

エンジン本体、シリンダーヘッドカバー、騒音防止カバー表面は、なんと1000V以上の高電圧となる場合がある。この電圧はサスペンションの特許文献で解説したように、作動油に帯電した際にも1000V以上になると書かれており、共にかなりの高電圧が帯電する事があります。

今でも「静電気を取ったからって何なんだ?」という人が多い、軽く考えているのです。でも、1000Vの高電圧であれば、電子部品等の微細な配線がショートします。

現代の車はエンジン、ミッション、車によってはサスペンションやデフも電子制御されています。その中にはいくつ電子部品が組み込まれているのでしょう。私が電子部品の除電を始めたのは2012年からです。

図6A、6Bの実験結果から、高電圧によりエンジン(図1A)の吸入空気の流れ及び排気ガスの流れに変化が及んでおり、それにより出力に影響が出ていると推測される。

吸入空気の流入と排気ガスの流出について実験を行った結果、エンジン本体の電圧値が高電圧になると、吸入抵抗及び排気抵抗が増大し、その結果、出力が低下する事が判明した。

要は、静電気の電圧が高くなるにつれ、エンジンの吸入抵抗及び排気抵抗が増えので、エンジンパワーが低下する。逆を言えば、除電すると、吸入抵抗と排気抵抗が減って出力が増大する、という事です。エンジンの除電を始めたのは2013年の前半だと思います。エンジンの徐電では、ベンチテスターでのグラフデータで、出力の向上、燃料消費率の改善等が確認されています。

私はエンジンの出力向上にも興味がありますが、他の箇所も除電する事でパワーロスや抵抗が低減して、総合的に走る事に使えるエネルギーが増える事にも興味があります。

        

      エンジンの除電例         インシュレーターの除電例

 

多くの方はエンジンパワーに目が行くと思いますが、結局は効率化をした総合力として「タイヤがどの位の力で、路面を駆動出来るか」これこそが、肝なのです。

エンジンだけ除電して出力が向上しても、前述のようにタイヤが効率的な回転をしないと効果は台無しです。100m走の選手でも、サンダルでは速く走れませんね。

今までの経験から[どの順番で除電するとより効率的なのか?]というノウハウを持っています。

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