スバリストも喜んだ除電チューニング

除電チューニングを知ったばかりですが、”プラシーボ効果ではないぞ”と確信された方の生インプレションをご紹介します。車はスバルサンバーバン 4気筒のマニュアル車で、年式的には古い軽自動車です。

以前当ブログに書いたように、N先生が除電の効果を知らしめる為に「マジ軽ナットを付けてから外してやる」と言っていた、先生の親友のSさんの車。

SさんからN先生に報告が来たものを転送して下いました。もちろん、ブログ掲載の許可を得ています。

箱根を攻めている、こちらもタイヤのプロフェッショナルの方です。まぁ、タイヤに詳しければ余計に夢中になるのも分かります。

車はスバルサンバーバン 4気筒 マニュアル車。このクローバー4搭載の車には私も乗っていましたが、いいエンジンです。タペットカバーからのオイル漏れを除けば…。余談ですがそこからのオイル漏れを無くす対策もやっていました。ディーラーのマニュアル通りでは止まりません。

”まずは試してみよう”と何種類ものマジ軽ナットシリーズを同時に取り付けました。ダウンとりあえず取り付けたもので、必ずしも最適な位置に取り付けた訳ではないのをお知りおきください。もちろん、タイヤにはマジ軽ナットが取り付け済です。

※スバルの水平対向のEJ20エンジンでは本来の取り付け箇所だと、マジ軽バンドがパイプに半分しかかからない事例があります。元々のバンドは外しませんし、締め付ける目的での取り付けではありませんから、その場合は緩まない程度に締めて下さい。

ラジエターホースアップ

エンジンアップ

マフラーアップ

ミッション付近アップ

前回同様、ご連絡下さったメールのスクリーンショットを掲載し、字が小さいのでその下に同じ文面を黒字で書き起こしした上で、説明を青文字で書きます。

 

書き起こし:

サンバー除電対策効果リポート

概要

・サンバーへ静電気除去を期待出来る製品を各部取付、その効果を実走行にて体感し、実際に感じた部分を記載する。但しプラシーボと思わしき部分も随所に見受けられる為、あくまで個人的主観による評価に止まるものとする

除電の効果についての検証に極めて冷静に評価しようとする姿勢が伺えます。これからの文面も読めば感じると思いますが、思い込みが多いインプレションでないのが分かると思います。かえってそのような人の方が信用出来ますね。

 

書き起こし:

評価
1. アイドリング時の振動が増えた
2. アクセルのツキが変化した
3. ある回転数にて吹け上がり方が変わった
4. タイヤが転がり走るようになった
5. シフトチェンジ時の引っ掛かりがなくなった

説明
1. アイドリング時の回転数が僅かに落ちたのか、今まで気にならなかったアイドリング時の振動が微妙に増えていると感じた。しかし行きは終始気になったが帰りに関しては特段気にならなかった。アプリオを運んでいたせいで意識がそっちばっかりに行っていた為と思われる。

テストドライバーの時に、ステアリング振動をセンサーで測定していましたから振動の特性を知っています。車や部品によって振動しやすいエンジン回転数や領域というものがあります。

走行には私が同行していないので、車体の振動なのかそれとも特定の部位なのか、詳しい状況は分からないのですが、アプリオ(原付バイク)を積んで行って、下ろして帰って来たそうです。帰りには気にならなかったそうなので、重量バランスが変った事で振動や音(ビビリ音)に変化があったのかも知れません。

 

書き起こし:

2. 一番評価が大きい箇所である。スロットル開度を0から1へ、OFFからONへの切り替わりのツキが明らかに良くなった。追従性が良くなり、この傾向は乗り手をその気にさせる効果が臨める。このツキを得てハチロクに施して同じような効果を得られた加工を思い出した。部品を取ってサンバーにも付けようと思うぐらいに忘れていた記憶を呼び起こしてくれた。感謝したい。

スピードを出すユーザーさんからはこれをよく言われます。なぜツキ(レスポンス)が良くなるかと言うと、物の動きを悪くする(抵抗になっている)原因の一つが静電気の帯電。静電気でフリースが脱ぎにくくなるのと理屈は同じです。

低フリクションチューニングと同じで、少ない力で動くのですからレスポンスが良くなるのは当たり前です。過去に86にレスポンスが良くなるチューニングをされていたようで、それを思い出されたようです。

スロットル開度まで記載があったので、レーサーかテストドライバーの経験があるのかと思いましたが、走り屋さんだそうです。

書き起こし:

3. これは2速と3速の4500〜6500rpmあたりで感じた。スロットル開度は100%での加速時、ピークパワーに向かって上る馬力の上がり方が以前より良くなった。体感で言えば馬力が上がったような感覚に見舞われるが恐らくトルクの出方が良い方にいっただけで実馬力は変わっていないと思う。これは6500rpm以上で逆に以前より鈍く感じた加速感がその根拠である。

ここまでの分析が出来る方はそうはいません。除電をする箇所にも関係しますが、2.アップのレスポンス同様に順応性が良くなります。馬力が上がったように感じるというより、タイヤの転がり抵抗、ミッションオイルの粘度上昇の抵抗、クーラントの強制循環やマフラーの排気抵抗によるパワーロスの軽減で、後輪出力的には向上しているはずです。

前述のレスポンスの改善も含めピークパワーまでの到達が早く、その印象が強いので相対的に6500rpm付近からの加速感が鈍く感じるのだと思います。

 

書き起こし:

4. エンジンブレーキを使い、停止距離を予測する走らせ方をする。これを普段から行うが、タイヤの転がり抵抗が減ったのかと思う位に予測より車速が落ちない感覚があった。車が走ってしまうと言えば正しいのか分からないが、各部タイヤに付随するベアリングだとかギアだとかの抵抗が減ったような症状を感じた。まるでリフレッシュ仕立ての足回りのようだ。

日頃から意識して停止距離を予測して走っているそうです。マニュアルミッションだから出来るのですが、車の状態を噛みしめるように確認しながら走るのは、テストドライバーさながらです。「車が走ってしまう」という表現は的確で、「ベアリングやギアの抵抗が減ったような」と言うのも的確ですね。

理由は静電気の帯電によりベアリングのグリス、ギアのオイルの粘度が高く(硬く)なってしまっているのを除電すると、グリスは柔らかく、オイルは当初の粘度に近くなる(当ブログで解説したトヨタの特許より)=抵抗が減るのでタイヤが少ない力で回転する(転がり抵抗の減少)のです。

「まるでリフレッシュ仕立ての足回りのようだ」というのは、マジ軽ナットをタイヤに付けると、タイヤだけではなく車体の帯電の一部も除電します。例えば、すぐ近くにあるサスペンション。サスペンションのオイルも除電されると当初の粘度に近くなるので動きが改善される、それが「まるでリフレッシュ仕立ての足回りのようだ」という表現になるのです。

書き起こし:

5. これは2速から3速、4速から5速のHパターン特有の縦と横方向に動く操作を強いられる動作の時、今まで僅かながらに引っかかる箇所があった。よくあるのがミッションオイルの劣化による症状だろう。過去にこの症状に似ている挙動が出ればミッションオイルを変えるというハチロク乗りがいるが、近いものがサンバーにもあった。しかしこれは交換したての頃は無かったがすぐ再発したので仕様と思っていた。が、除電効果なのだろうか、まるでミッションオイルを新しくしたかのようなフィールを感じた。当然仕様として感じている引っ掛かりが全てなくなったわけでは無い。まだ引っ掛かる部分はあるが、流れるようにシフト操作が出来るような感覚を実感した。

はい、その通りです除電チューニングはプラスを足すのではなく、マイナスを引くものです。ミッションはシンクロメッシュも含めて多くのギアが噛み合い、シャフトをギアが動きながら変速する。回転と摺動摩擦で静電気の巣のような場所。

除電によってミッションオイルの抵抗が減り、各ギアやチェンジメカニズムがスムースに動けば、ギアチェンジのフィーリングが改善するのは当然。

大磯ロングビーチ駐車場で開催予定の第64回 SHCC(湘南ヒストリックカークラブ)ジムカーナレースにも出店する計画があります。急なコーナリングと激しいギアチェンジ、どれをとっても除電のメリットが発揮されます。今のうちに除電チューニングをしておけば有利ですね。

 

書き起こし:

まとめ
トータルバランスが良い方向に行ったと言える。端的に言えばパワーが増えて、駆動系がリフレッシュされた様に感じた。車体が軽くなった様とも言えるかもしれない。今回の実走行でデメリットらしいデメリットは感じられなかったが、一つ挙げるなら3.で記載した6500rpm以上のエンジンパワーが落ちたと錯覚してしまったぐらいだろうか。本当に落ちたかは分からない。他箇所が良くなりすぎているせいでの誤認とも思えるからだ。

正しく評価されていると思います。もう一度書きますが、除電チューニングは無駄(抵抗)を減らすもの。「リフレッシュ」や「車体が軽くなった」と表現されたのは、マイナスを減らした結果です。

前述の3.で書いたように「エンジンパワーが落ちたと錯覚してしまった」と感じたのは、今までより早くパワーのピークが来た為でしょう。それもちゃんと「錯覚してしまった」と評価されています。適切な除電でパワーが未除電より落ちる事は無い筈です、マイナスを減らしたのですから。

未除電より除電した方がエンジンに同じ負荷をかけてもパワーダウンが少なく、燃料消費率も改善されるのは、エンジンのベンチテスターのデータで証明(このグラフはフリマに来店された方のみお見せしています)されています。

 

あとがき
驚いた。ここまで変わるとは思わなかった。走りはじめてすぐは説明を受けた為そう感じると思い、思考をリセットして何も考えずただ走らせたが、途中から間違いなく変わったと認知してしまった。それ以降感じたものを今回このレポートに書かせて貰った。勿論プラシーボと思わしき部分もあった上での報告だが、それをも凌駕する部分も間違いなくある。そう思えるほど良くなった。これが今回得られた実走行での効果の評価とする。

私の場合は、最初の放電効率の低い市販品を使った除電チューニングから走行テストをしていますから、段階的な慣れもあったと思います。Sさんは信頼関係のあるN先生からの予備知識があったからこそ、プラシーボ効果にならないよう自分を制御するかのように冷静に検証していたのは文面からも感じるはずです。

多くの人が思うように、「たかが静電気だろうはてなマークそれを取っただけで大きく変わるはずが無い」と、マイナスのプラシーボ効果が働いていた事でしょう。しかし、実際には「それをも凌駕する」部分があるのを確信した訳です。

マジ軽シリーズのお客さんの中には「データで証明出来ているのか?」という方もいらっしゃいます。上記の通り、データはあります。でも、テストドライバーの経験からしてデータは評価の一部分でしかありません。性能が良くなったというのをデータを見て納得するだけではダメなんです。

体感出来るからこそ「おっ、違う」、「面白い」となります。数字だけ見て「変わったね」では、面白みがないでしょうはてなマーク

除電チューニングを始めて12年になります。体感出来る、面白いからこそ長く続いたのだと思っています。

もし、データだけで評価するなら、人間が運転する必要はあるのでしょうか。昭和の時代から決められたモード(走り方の決まり)通りに無人で車を走らせる事は出来ました。

そうすれば、極めて正確にデータを取る事が出来るのに、何故わざわざ膨大なコストのかかる人間に乗らせてテストを繰り返すのか、という事です。

個々の人の感覚はとても幅が広い、その誰もが”体感出来る”変化がなければ、それこそプラシーボ効果と言われてしまいます。「一度取り付けてからしばらく走ったら、外して下さいね」とお伝えしているのは、人間は悪い状態➡良い状態よりも、良い状態➡悪い状態になった方がはるかに感じ取りやすいのです。プラシーボ効果かどうかはそれではっきり分かります。

利き酒にしてもこれは同じで、人間の感覚の特性なのです。

以前も当ブログに書きましたが、一度に複数箇所を除電すると、どこでどのような変化が起こったのか分かりにくくなります。元テストドライバーの私でも、一箇所ずつ取り取りけ、しばらく効果を確認した上で次を取り付けます。このようにする事で正しい評価がし易くなります。

変な例え話ですが、ちらし寿司より握りずしの方が個々のネタの味を堪能出来ますよね。

その事アップは知った上で「まずは試してみよう」と除電してみた訳です。マジ軽ナットシリーズは脱着も容易ですから、時間がある時に一か所ずつ適正な位置に取り付けてじっくり検証してみて下さい。

おそらく「次はここをやってみたい」という個所が頭に浮かんでいる事でしょう。

参考までに「マジ軽ナット生インプレッション その6」に協力して下さったHさんも同じエンジンのサンバー乗り。ダウンのような箇所を除電しています。

静電気は発生している所で除電してしまうのが、静電気の”地産地消”で最も効果が高い。サンバーのエアフィルターは長方形のようですね。簡単そうなので、エアフィルターに除電ネットを取り付けたくなります。

除電の基本は、駆動と操縦を司るタイヤから。マジ軽ナットはネットショップで簡単に購入出来ます。次の除電箇所はお問い合わせ下さい。

SさんとN先生のブログ掲載へのご協力に感謝致します。ありがとうございました。

11月21日(日)午前6時から開催予定のエクスチェンジマートに出店の申し込みをしました。天候による開催の有無は開催予定日前日の13時にホームページダウンで発表になります。

特注のマジ軽シリーズを注文分はご用意出来ておりますので、お立ち寄りください。