タイヤの除電で燃費改善ビックリマーク

トヨタの特許によると、タイヤ・ホイールの除電で燃費が改善する。それも走行安定性が向上する程、燃費が良くなるという相関関係があるそうです。嬉しい特許文献ですね。

普通に考えれば、世の中何かを犠牲にするからメリットがあるという考えに凝り固まっていますが、そうではないのが除電の世界。なぜなら、動きを悪くしている原因の一つ、静電気を取り除く事で各部の動きが良くなった結果、良い循環になるのです。

今まで通り、青太文字がトヨタ自動車の特許のコピペ、その下に分かり易く解説を書きます。

 

【0040】
  つぎに、自己放電式除電器12を取り付ける大きさに応じて走行安定性に寄与する程度が異なるか否かを走行実験から明らかにした。より具体的には、種々の大きさの導電性金属(アルミ箔(テープ))をリム部6の外表面(塗装面)に取り付けて走行実験を行った。その実験結果を図7に示している。

図7における縦軸は、燃費の改善率(自己放電式除電器12を取り付けていない状態から燃費が向上する程度)を示し、横軸は、一輪当たりのアルミ箔の総外周長(自己放電式除電器12の外周長さの合算値)を示している。なお、走行実験は、クルーズコントロールなどにより一定速度となるように駆動力や制動力を制御して、同一の走行路を走行して行っている。この場合、走行安定性に応じて駆動力や制動力などを変更することになる。つまり、車両Veの走行安定性が向上するほど、燃費の改善率が大きくなる。この走行安定性と燃費の改善率とには一定の相関関係があることを予め実験により明らかにしている。そのため、ここでは、燃費の改善率を求めることで、走行安定性が向上するか否かを判断している。

 

また、一輪当たりのアルミ箔の総外周長を異ならせて走行実験を行うのは、例えば、総面積が同一のアルミ箔であってとしても、上記のようにコロナ放電は、鋭利または尖った角部を有する外周部で生じることにより複数に分割した方が効果が期待できると考えられるためである。

 

上図の12の位置に(自己放電式除電器)を取り付ける大きさによって走行安定性に寄与するかを走行実験により明らかにした。様々な大きさの導電性金属(アルミ箔)をホイールのリム部取り付けて走行実験を行ない結果を図7ダウンに示した。

図7のグラフアップの縦軸は燃費の改善率(未除電の状態と比べて燃費が向上する程度)を示し、横軸は1ホイール当たりのアルミ箔の総外周長(点々と貼ってあるアルミ箔の合計の長さ)を示している。

走行実験は走行を均一化するために、クルーズコントロール等で一定速度となるように駆動力や制動力を制御して、同一の走行路で行っている。

これは何度も「比較検証は同条件で行わないと比較にならないため、一般道では燃費の評価は出来ません」とお伝えしている通りです。

このようにクルーズコントロール等で一定速度となるように駆動力や制動力を制御するという事は、車両(Ve)の走行安定性が向上する程、燃費の改善率が大きくなるという理屈。

走行安定性が悪ければ、クルーズコントロールで一定速度に保つ為に補正するので、エネルギーを多く使う=燃費が悪くなる。補正が少ないほど効率が良くなり燃費の改善率が向上するという当たり前の事です。

マラソンもそうですが、腕の振りや足の運び等で無駄な動きが多いと、エネルギーをより消費してタイムに繋がらないのと似ています。

走行安定性と燃費の改善率には一定の相関関係があるのを実験で明らかにしている。

これも知っていましたが、要は除電で良い循環になると言えば分かり易いでしょう。例えれば軽量化です。車体が軽くなれば少ない力で同じ運動(走行)が出来るから、燃費も良くなると共に操縦安定性も高まり、タイヤへの負担も減るから長持ちするのと似ています。

燃費と走行安定性には相関関係が証明されているので、燃費の改善率を求めれば走行安定性が向上するとみて良いという事で、グラフで言えば正比例の関係にあります。燃費の改善率=走行安定性の向上に直結しているという訳です。これは喜ぶしかありませんね。

一輪(タイヤ)当たりのアルミ箔の総外周長を変えて走行実験を行うのは、総面積が同じ面積としてもコロナ放電させるには複数に分割した方が尖った部分を増やせるので放電効果を期待出来ると考えたためで、上のアルミホイールの図のように点々と分散してアルミ箔を貼っています。

私が知る限り、特許は取得したものの商品としては販売はされていないようです。

理由ははっきり分かりませんが、見栄えが悪い、リムに近くて汚れが付着しやすく放電効果が変わりやすい、タイヤが長持ちしてしまって利益が目減りしてしまうのどれかだと考えています。

 

【0041】
  図7に示すように一輪当たりのアルミ箔の総外周長が、所定値(約178mm)になるまでは、アルミ箔の総外周長が長くなるほど、燃費の改善率が向上する。一方、アルミ箔の総外周長が、所定値を超えると、アルミ箔の総外周長が長くなるほど、燃費の改善率が低下する。これは、アルミ箔の総外周長が長くなるほど、車輪1R,1L,2R,2Lの外表面を流動する空気流の剥離を抑制することができるものの、その効果が大きすぎると、ホイールハウス内に空気が流れ込んでしまうためと考えられる。したがって、アルミ箔の総外周長は、170~185mmの大きさとすることが好ましいと考えられる。なお、総外周長が同一であれば、一つのアルミ箔を取り付けた場合と、複数のアルミ箔を取り付けた場合とで同一の効果を得られることも確認されている。

 

除電チューニングを実行している人自体が少ないですが、これを知っている人は殆どいないでしょう。もちろん私達は知っていましたが、ここまでのデータを取っているのはさすがトヨタ。ホイールリムに点々と張った自己放電式徐電器(アルミ箔)の総外周長(長さを合計した物)さが約178㎜(所定値)に近づくほど燃費が向上する。ただし、所定値を超えてしまうとその長さに従い、かえって燃費の改善率が低下する。前述の燃費との相関関係からすると、走行安定性も低下してしまう。

除電グッズを販売する側からしたら、「たくさん付けた方が効果も大きいですよ」と言いそうですが、除電の理論を知っているので、ブログでもフリマでも「除電し過ぎは効果が落ちます」と伝えています。

おそろくそこまで書いているブログはないというか、知っている人は殆どいないはずです。

各車輪(1R,1L,2R,2Lダウン)の外表面を流れる空気流の剥離は抑制出来るが、その効果が大き過ぎる(除電し過ぎる)と、ホイールハウス内に空気を引き込んでしまうためと考えられる。

従ってアルミ箔の総外周長は170~180㎜の大きさとする事が好ましい。

総外周長が同じであれば、アルミ箔が一か所か複数箇所かは関係なく、同一の効果が得られるのを確認されている。

つまり、当ブログで何度も書いている通り、除電のし過ぎはグラフアップの通り効果が落ちてしまうので、ほどほどにするのが良い。

静電気の帯電量は常に変化する事も考え、私の経験では車・オードバイのタイヤならマジ軽ナットを多くて2個/各タイヤです。ちなみに、自転車(英式バルブ)でも前後共2個付けでペダルが軽く漕げるのを実感しています。

トヨタの特許を真似する人が出そうですが、まだ特許は有効ですから特許権の侵害になりますし、そもそも、アルミ箔を貼り付けたくても導電性の接着剤は売っていません。

この特許文献から、タイヤを除電するのであれば一か所で小さくてもいい訳で、それも除電効果の高いホイールリムのすぐ近くのエアーバルブにかんたん取り付け。

車でも取り付け時間はタイヤ4つでほんの2~3分。しかも半永久的に使えて、使い回しも可能なマジ軽ナットがいいのではないでしょうか。

この特許のトヨタの出願日は2017年4月13日マジ軽シリーズの生みの親である友人の特許出願日は2014年3月24日です。除電のネームバリューではトヨタ自動車の方が断然ありますが、日にちを見ればお分かりの通り、特許出願日は友人の方が3年以上早いのです。

最初は「除電って面白い」と楽しんでいましたが、今思い返すと、そのような素晴らしい特許の取得に少しだけでも関われた事は貴重な体験です。

他の除電場所なら、例えばリアデフは以前からマジ軽ボルト2本で試して好結果、最近1本追加して合計3本ダウンで更に走り出しが軽くなって、自分で驚いています。

リアデフはずっと除電したかった場所です。駆動系で、重くて大きなギアが噛み合って回転する、それも固いオイルの中で。帯電によってオイルが更に粘度が高くなる(トヨタの特許より)、負荷が増える程パワーを食われるのですから。

最初はドレンボルトで除電しようと思っていたのですが、特殊な形状のため手は出さなかったのです。

効果が大きい理由は簡単で、除電はエネルギーを無駄に使っているところ程効果が大きい。タイヤ、ラジエターホース(水冷)、デフで、友人も同じ意見でした。

もう少し走って感覚を体に覚えさせて、もう1本追加してみようと思っています。

私の場合は除電箇所を走行テストした上でブログを書いていますので、経験上このような変化の評価は、面倒でも一か所ずつ時間を置いて検証していく必要があります。

次々に取り付けしていったら、どれがどの効果かがはっきりと分からなくなってしまうからです。

もう一本マジ軽ボルトを追加してみて効果が落ちれば、私の車のデフは3か所がちょうどいいという事になります。

ヴェゼルe-HEV 4WDのお客さんがタイヤの次なる除電箇所を検討されていて、リアデフがあるそうなのですが、このような交換出来るボルトがないそうなので、デフのホーシングにマジ軽バンドを巻くのを提案しています。

出店のお知らせ

11月19日(日)早朝6時から厚木市 あゆみ橋で開催予定のエクスチェンジマートに出店の申し込みをしました。

天候による開催の有無は開催予定日前日の13時にホームページで発表になります。開催時間が冬時間となりましたので、ご注意下さい。