電気の流れを良くするのは大切
四半世紀前の過走行のスーパーカブ90を修理もしつつ、スムーズで乗り易く性能を良くするチューニングの記事を書いています。
「その10」の記事、セルの回り始めが少しおかしい。その原因探求をしています。
今までの記事で書いていますが、バッテリー端子からセルモーターからのカプラーまでの配線が細すぎる。それで、アース不良を疑いました。
このような事象は新車ではまず起こりません。配線の金属線が新しく効率良く電気が流れるからです。
配線が経年劣化すると十分に電気が流れなくなる。いままで10流れていたのに、次第に8とか7とかしか流れなくなる。そうすると、強い点火にならなくなったり、バッテリーの充電効率が落ちたり、酷くなるとエンジン始動が困難になります。
まだその位ならいいのですが、配線が劣化したり断裂する事でショートが発生して、配線が燃えるという,かなりまずい事になる事さえあります。
カブのセルの回り始めが一瞬止まる、ただそれだけなのですが気になってセルのアース線の端子を、純正のボルトから通称「白ネジ」に交換してみました。
ボルトを交換しただけですが、セルの回りの様子が変わりました。初回は普通に回り、すぐにもう一度回すと一瞬止まって回り出すという事が多くなりました。
以前と逆になったのですが、その理由は分かりません。しかし、変化はあった。
電気の流れの変化で変わったのは間違いありません。
もう一つ、汚れていた端子を交換しました。古くて汚れている端子では電気が効率良く流れない、配線をニッパーで切って被覆を剥いてみると。
写真をご覧下さい、被覆を剥いたら銅線が酸化して黒くなっていました。おそらくこの先も同じような状態になっているでしょう。このようになると前述のように十分に電気が導通しません。
レストアなどの際には古くなった配線、少なくともメインワイヤーハーネスの交換を説得するのはこのような事を知っているからです。ところが、オーナーは目立つ外装やマフラーにはお金は出すものの、このような目立たない物には渋る。
走ってこそだと思うのですが…。
私はテストドライバーをしていましたから、電気を効率良く流すことは昭和の時代からやっています。そうしているうちに、「ここはネックの部分だな、それであれば予防的に今のうちに対策しておこう」と、転ばぬ先の杖をやっていました。
地味ですがとても大切な事で、その経験が除電の知識にも活かされています。
昔は車検を業者に依頼すると予防的整備というのがよくやられていました。「この人は年間○○km位走っている。それなら次の定期点検までにおおよそ○○km走行するから、この部品は今回交換しておこう」というものです。
長い不況のおかげで「なるべく部品を交換しないで車検を取って欲しい」という要望が増えて、必要最低限または無整備に近い状況で「車検だけ取る」事が増えました。
今や予防的整備をするのはディーラーかリース・レンタカー、事業用車両位ではないでしょうか。
私自身は整備の殆どを自分で行い毎回車検を取っています。年間の走行距離に合わせて整備をする、だから車両の状態は自分で把握しています。
本来、自分の車は重要保安部品以外は自分で整備するものです。自分で整備をする事で安全性も高まります。あくまで技術があれば…の話ですが。
アーシングの記事もいくつか書いていますが、アーシングキットで良くあるのが、いかにも効果がありそうな高級感のあるターミナルから、いくつものアーシングケーブルを分岐してあちらこちらにアースを落とすというもの。
中にはこれ見よがし感が透けて見える物もあります。
見栄えで売ろうというのを目にしますが、そのような物に限ってボルトやナットに気を遣っていません。でも売れちゃうんです、そういうのが…。
それが悪いとは言いませんが、私が気になるのは「どのような配線をどのようなボルトで固定しているか」です。
市販のアーシングセットの固定ボルトは知る限り、ニッケルメッキやユニクロメッキの物が多いです。でもそれって、電気は効率良く流れませんよね?
アーシングとは「電気の気持ちになって、必要なところに効率的にマイナスを流す」ものだと考えているので、白ネジのようなところまで気配りしています。
本当はメインハーネスを交換したいところですが、メーカー欠品なので出来る部分を工夫する事で、少しでも電気の流れを改善する。小さな積み重ねで大きな結果を生むというのが、なかなか分かってもらえず歯痒いのですが。
配線の黒くなっている酸化物をワイヤーブラシで落とし、端子を交換しました。
一応はこれで対処しますが、後でバッテリーから直にアーシングを持って来たいと思っています。
しかし、カブのバッテリーケース内は本当に狭く、もう一本アース線を増やす事は出来ません。フレームの穴をもう少し大きく取れば余裕のある空間が出来るのにねぇ。
それで解決策のアイデアを考えました。それはまた後で公開するかも知れません。
セルモーターの回路を考えていてふと気が付きました。「もしかしたら、スイッチの接点が接触不良で導通が悪くなっているのではないか?」なぜそう考えたかと言うと、このカブは当初ホーンが鳴りませんでした。
それで故障探求をしていったら、ホーンスイッチの接点が汚れや酸化で導通していなかったのが原因だったのです。
故障探求の場合は、まずホーンが機能するのかどうかを確認します。ホーンをバッテリーに直結して壊れていないのを確認、検電器で導通を確認していったらスイッチが怪しい。
分解して接点をヤスリで磨いて修理したのを思い出しました。
スイッチは密閉されてはおらず、写真のような原始的なものでした。接点の間にスプリングがあり、押す事で接触して電気が流れます。矢印が接点ですが、酸化して変色しているのが分かります。
これで直るかと思いきや、特に変わらず。多少は導通が改善したものの根本的な原因ではありませんでした。
故障探求もそうですが、手間でもこのように一つずつ探求していきます。
セルの配線の探求は一旦ここまでにして、初めてサイドカバーを開けた瞬間に「これ、変えよう」と思っていたヒューズの交換をしました。今どきガラス管ヒューズはないですよ。
もしヒューズが切れた時に、ガソリンスタンドに寄っても売っていないでしょう。スペアフューズは付いてはいますが…。
もう一つの交換する理由は、バッテリーケースの突起にヒューズを縦にして固定しているのですが、その配線が気に食わない。
そのような固定方法だと、両端の配線がL字形とまではいきませんが、曲がります。
すると振動で曲がりのきついところに応力が集中して、配線が金属疲労を起こして断線する事があるのです。
友人のオートバイで実際にあった事なので、転ばぬ先に杖で対策しようと考えました。
本当はバッテリーのマイナス端子を外すのがセオリーなのですが、面倒なので配線を切って、バッテリー側をテープで絶縁して作業します。マスキングテープですが。
ヒューズは平型を選択、これならばガソリンスタンドでもホームセンターでも手に入ります。
さて、ヒューズケースをどのように取り付けるか考えました。隣にはリレーがあるから動かせないし、余り出っ張るとサイドカバーに当たる。
どうにかして結束バンドで固定するか、良い感じに取り付けられないのならバッテリーケースに穴を空けてワイヤリングするか。
でも、どうにかしてバッテリーケースに無加工で取り付けたい。もし、このカブを誰かに譲る事があって、きれいに取り付けてあるヒューズを外した時に、「おお、バッテリーケースは無加工でこんな取り付け方をしていたんだ!」となったら面白いなと。
しばし、元のヒューズが押し込んであった突起に、ヒューズボックスを当てがったり、眺めたりして考えました。
そのうちアイデアが浮かびました。「ここをこう削って、こっち側はこう加工すれば上手い具合いにぴったり収まるのではないか?」実際にやってみたらどうでしょう、
良い感じに収まりました。
少し見づらいですがいかがでしょうか。まるで純正のようにぴったり収まっています。
配線が丸めてあるのは一箇所に応力が集中しないように、丸める事で力を逃がしています。バッテリーからのプラスの配線なのに、恐ろしく細い。バッテリーから来ている配線は短くて丸められませんが、角度を緩くしています。
左側の細いプラスの線が純正ですが、ヒューズの配線に比べると1/5位の細さです。
という事は、細い配線により応力が集中しますから、断線の可能性が高くなる訳です。
そのままでは配線と端子の重みで振動が大きくなりますから、結束バンドで他の配線に固定しています。
サイドカバーを取り付けたら見えない部分ですが、これも次のオーナーが見たら「あれっ、何か違うぞ。どうしてこうなっているんだ」と、分かる人には分かる。分からない人は一生分からないでしょう。
測定機器を積んでテスト走行をする場合は、各配線やセンサーの配線は全てこのように丸めて行います。
研究所ではそこまで配慮しているのに、市販車では生産ラインやコストの関係でここまではやっていませんね。
メーカーやディーラー以上の事をするのがプロフェッショナルだと思うので、今回記事にした次第です。
スペアヒューズをどこに置くかで考えました。固定出来る良い場所が無いので、チャック袋に穴を空けて、ヒューズケースの蓋のロックに引っ掛けました。これならどこにあるのか探さなくて済みます。
明日開催されるエクスチェンジマートで、このカブ90を展示します。実際にどのようになっているのか、もちろん除電についてもブログでは書かない事までご説明していますので、ご来店をお待ちしております。
写真のようにTristars-tec.のバナー(旗)を立てて、カブ90を展示しています。
明日もカブ主さんが複数ご来店しますから、運が良ければユーザーさんの体験談を聞く事も出来ます。除電チューニングを施したカブでエコランに参戦している先生もいらっしゃいます。
皆さん気さくな方ばかりです。
先日、以前からエンジンの始動困難で困っている旧車のオートバイのオーナーから相談を受けました。
一度はレストアしたものの、そこから数十年が経ちハーネスも劣化している。
それで、吸気系の除電をお勧めしたのです。キックスタートのみなので、それまでは40回前後キックしないとエンジンがかからなかったそうです。走り出す前にへとへとになってしまうのだとか。
まずはインシュレーターの除電で、キックの始動回数が十数回まで減りました。それでもきつい。
当ブログでも書いていますが、トータルで考えた方が良いに決まっているので、更にキャブとシリンダーヘッドの間のゴム製のインテークパイプの除電も再度お勧めしました。
再度と言うのは、当初から「全部まとめてやるのがセオリーですよ」とお伝えしていましたが、「とりあえず1か所だけ」というので、インシュレーターで終わっていた。
ご本人からしたら40回が10回程度まで減ったのだから助かったのですが、それでも大変だと…。
吸気系をまとめて除電したら、キック4回でエンジンがかかりました。施工前日にエンジンをかけたというのもあるかも知れませんが、驚かれていました。
逆に言えば、静電気がそれだけ吸気の流れを悪くしていたのです。
除電で何でも解決する訳ではありません。例えばバッテリーが弱っていたり、キャブのジェットが詰まっていたり、スパークプラグが汚れていれば、その影響はあります。
エンジンがかかりにくい、多くは一つの要因ではありません。前述のようないくつかの複合的な要因の一つ、静電気を除電する事でこのように改善する事はよくあるのです。
トライスターズテックでは除電し過ぎにならないよう、バランスや除電量を考えてご提案しています。他メーカーの物は分かりませんが、今までの経験から除電が一箇所だけの施工で全て解決する事は無い筈です。
ご自分でやってみたいという気持ちは分かりますが、その気持ちを抑えてプロの説明の通りに施工してみて下さい。その効果は自己流で試したものとは桁違いになるでしょう。
私は昔から充電式電池を使っています。一般の乾電池に比べたら、最初は充電池と専用の充電器を買わないといけません。しかし、一度買ってしまえばかなりの長い間、再利用が出来て、結果的にお金が節約出来ます。
このような事を投資と呼んでいます。少しの投資をして、結果的にコストが削減出来る。
中東が不安定化した今だからこそ、どこを節約するかが注目されています。
マジ軽ナットの場合は、転がり抵抗の低減でタイヤが長持ちするだけではなく、走りが良くなる、縦溝路面の走破性もぐんと改善してコーナリングも良くなる。振動が減って疲労しにくくなる。
まさにマジカルなナットなのです。
マジ軽ナットはメルカリでも購入出来ます。自動車用、オートバイ用のみとなります。
3月15日(日)午前5時から神奈川県厚木市あゆみ橋で開催されるエクスチェンジマートに出店します。
今月より開催時間が午前5時からに変更となっております。
特注のマジ軽ナットシリーズをご注文の方はご用意出来ています。
来場の前にエクスチェンジマートのホームページでをご確認下さい
http://exchangemart.hypermart.net/













































