今年の夏のある日、
ゴミ屋敷の清掃を手伝いました。
奥さんの弟が特殊清掃の会社を立ち上げました。
ゴミ屋敷の清掃はもちろんのこと、
自殺や孤独死の部屋を清掃する仕事です。
たいへんな仕事ですが、誰かがやらなくてはいけません。
有名大学を主席の成績で卒業したのに、
この仕事を始めるのはすごいと思います
僕は特殊清掃に興味があったので、
やる気満々で参加しました
この日の現場は、
精神疾患のある女性の部屋の清掃です。
心も体も病んでしまい・・
ゴミ屋敷になってしまったらしいです
奥さんの弟が言うには、
最強レベルの現場らしいです
僕らも覚悟をきめて現場へ。
凄すぎる
ゴミ屋敷というレベルではありません
部屋全体がゴミ箱です
今までテレビで見たゴミ屋敷と比べても
格が違います
どうやって生活してるのだろう？？
どこに寝てるのだろう？？
しかも耳を澄ますと・・
カサカサ、カサカサ・・
すごい数の生命音
ゴキブリです
すでにバルサンをしたようですが・・
無数のゴキブリ
これはごく一部です。
まだまだたくさんいます
バルサンに負けず元気に走り回ってます
でも、僕はゴキブリは平気です
僕は田舎育ちなので虫は怖くないです
清掃してると首にゴキブリが
くすぐったい(笑)
首は感じやすいから、やめてくれよぉ
天井までビッシリとゴミが重なってます
オムツや汚物も・・・
強烈な臭いのなか無心で掃除しました。
汗だくです
ゴキブリまみれになりながら
うちの奥さんはゴキブリが大嫌いです。
でも一生懸命に頑張りました
しかし・・
その日だけでは終わることは無理でした
美容師の仕事はたいへんだと思っていましたが・・
もっとたいへんな仕事があるんですね
悪臭が体に染み付いてしまい、
しばらくは食欲が無かったです
僕の弟は警視庁で刑事をしています。
殺人事件で死体を扱うと、
しばらくは死臭が体に染み付いて、
食欲が無くなると言ってました
その気持ちがとてもよくわかりました
僕も鼻に臭いが残って気持ち悪いです
ちなみに・・・
自殺願望の人を9人も殺害した
犯罪史に残る残虐な事件。
この犯人を逮捕したのは僕の弟です
一番最初に犯人の部屋に入り、
9個のクーラーボックスを犯人に開けさせて、遺体(頭部)を確認したのも弟です。
数々の残酷な現場を経験している弟でさえ、
背筋が凍る思いだったと言ってました
話しが反れてしまいスミマセン。
その後、さらに2日かかってようやく終了。
やっときれいになりました
僕らはたった１日しか手伝うことはできなかったですが・・
きれいになった部屋の画像をみて、
充実感がありました。
お金には代えられない貴重な経験をさせてもらいました。
そういう気持ちを美容にも生かせていきたいと思います