ブラザート アル バローロ

(Brasato al barolo)

スペシャリテコース(7000円)が今週、何件か入っているので、ブログのネタに…


和牛頬肉の赤ワイン煮込みは私のスペシャリテ

いや、スペシャリテがあり過ぎてもはや迷子ですが、このお料理はまさに 超ロワイヤルスペシャリテ(ややこしいわ!)



簡単に言うと赤ワイン煮込み 何時もは、普通の赤ワイン煮込み ですが、今回はブラザート アル バローロ。バローロをドバドバ使かって煮込みます。恐ろしいですね〜 1本でお肉1Kと同じくらいの値段。。 ただバローロを使わなければ本物は作れません。ちょこっと入れて、あとは安いネッビオーロなんか入れてみたりバルベーラ足してみたり、バローロ煮込みと言う店もあるでしょうが、(色でバレます)私は全てバローロを使います。


泣く子も黙るバローロ。アルドコンテルノを… 実はこれはお客さんに、前に頂いた物なので、売る訳にもいかないから、とりあえず寝かせておこうと 何年経ったかな?? って事で罰当たりくらい抜群なバローロを使います。枯れ過ぎてなく料理にはベスト お店で売るなら2万円以上かな?

(売ろうよ…)


はっきり言ってバローロは酸味が強くて赤い葡萄のワインなので、煮込みになんて一切向きません。普通にサンジョヴェーゼとか黒い葡萄のワインで煮込んだら美味しい(トスカーナ贔屓)ですが、バローロ 王様のワインは、ただ高く高級だから王様のワインと呼ばれる訳ではありません。王は孤独であり、厳格で難しい。何年も熟成に耐えて初めて花開くワインなので王様のワインと呼ばれます。これを料理に使うと言う事は料理人の挑戦なんです。難しい酸味と渋みをどうまとめて食べてもらうか?とても難しい料理です。なんのアレンジも加えなければ、はっきり言って食べ手もかなり選びます。もちろんバローロと一緒に飲まなければいけないですし、このピエモンテ地方の料理を理解している人で無いと、酸っぱパサパサ??? となる料理でしょう。ですが、アレンジは最小限に抑えて素材から吟味します。



本来は煮込むと少しパサパサした部分のお肉を使い薄めに切りますが、和牛頬肉を使用します。


スターシェフのブラザート 

まぁ無論 こんな簡単には作りませんが。。その先のその先を曲がってその先を目指して



和牛頬肉は一頭買いしないと名乗れない特別な食材で、今はそうそう手に入りません。芝浦から仕入れる物は95%は和牛なので、和牛と言ってる店もありますが、本来なら御法度 大きい会社なら産地偽装的な問題になりかね無いですね。私も見れば解るからそれで良いんじゃないかな?とは思いますけどね。ですが今回は正真正銘の和牛頬肉 スペシャリテコースのために、あちこち連絡して気の遠くなる時間をかけて(4分)なんとかフレッシュ和牛頬肉見つけました。



まずは仕込み お手頃バローロと野菜とお肉を真空袋に入れて2日マリネ お肉を酔っ払ったように柔らかくします。(昔は臭み抜きの工程でした)この工程をしないで煮込むと柔らかさの感覚が変わります。野菜とワインは取り除きます(イタリアンでは本来は再利用をします)野暮ったくなるので、このワインと野菜は2軍の赤ワイン煮込みに使用します。



1軍の霜降りで厚みのある部分だけで作ります。

贅沢ですね


2軍はつけ置きしたワインと香味野菜とサンジョヴェーゼで煮込み 通常コース用に まぁこちらの方が無難に絶対美味しいやつが出来ます



煮込み料理って料理人からすると基本的には2軍料理なんですよね 生きてないと言うか、フレッシュのお肉を火入れして仕上げるお肉の方が基本的には1軍料理なんです。ご自宅だと長時間煮込んだり出来ませんからお店で食べたい料理にはなるでしょうけどね。これは人それぞれですかね


なので、私のトリッパの煮込みは、その場で煮込むと言う蛮行を行なっています。。。

これで晴れて一軍入り!?


おっと話を戻して


んっ しかし


なんか面倒になって来たので


発酵中の我が子(パン)が霧を吹いてくれと呼んでいるのでお終い



食べたい方はスペシャリテコースのご予約をお願いします。(ちなみに、ブラザート アル バローロは今回限りです。通常のワインでご提供いたします。もしくはバローロを1週間前までに届けて頂ければお作り致します)



そう来たか!?と怒る方もいるので


しゃーない



次回








チャオ