肉屋の魚料理修行シリーズ 




第一弾



今回は ヒラメのアクアパッツァ


まぁどう見てもアクアパッツァには見えませんが

… アクアパッツァは直訳すると、狂った水。。。


狂ってますね… って事で狂った感じに仕上げていきます。


水とオリーブオイルが火を入れると鍋で喧嘩する様を見て名付けたとか…ネーミングセンスは流石にイタリア 魚を頭を付けたままにあさりやドライトマト オリーブなどなどと水で煮ます。白ワインを加えたり加えなかったり、魚のブロードなどは入れないんですが、骨ごと調理するので、まぁ入ってます。漁師料理なので豪快ですね


私は食べにくいから嫌いですので 


下手くそだけど名刀なまくら包丁でヒラメを捌いて、骨からスープをサラッと取り ラロッカの緑オリーブ トマトを3週間発酵させた透明なエキスを半年寝かせたトマトヴィネガーをドライトマトに見たてて ケッパー アサリのスープ ヒラメのスープを全て混ぜてソースとしました。


ただ問題が… オリーブの美しいエメラルドの色を出して海へ憧れを表現しようとしましたが、加熱により オリーブが美しく無い色に…なんだろこの色… 洋服でオリーブ色ってたまにあるけどそんな感じに… (ちなみに軽い色盲です。)クリーム入れたらきっと綺麗になるけどそれじゃアクアパッツァにはならないので、究極のフライドポテトを仕込んでいたので、端の部分を茹でてジャガイモと牛乳をミキサーにかけてヴィシソワーズ的なペーストにして添えたら美しい? ヒラメはセロリの葉っぱと黄色くなったディルを敷き詰めて軽く蒸し揚げます。


見た目は美味しいんですがなんかチグハグ


ジャガイモいらないか…


肉屋の私は、ほぼイワシとフグしか捌いてないので、お魚さんの気持ちはまだまだ解りません。レストラン1年生の頃は新しく就任した雇われシェフの人が上にはニコニコ下にはパワハラ体質過ぎて5人くらいのベテラン料理人が一気に辞めてしまい、いきなり大きな魚なんて捌いた事もないのに魚屋に配属されて、教えてくれていた魚屋の先輩もシェフと喧嘩して辞めてしまい。。失敗して売り物にならない魚は給料天引き、無茶振りされ芝海老を3時間。毎日掃除していたら刺さるので、血だらけになり無事、海老アレルギーになりました。あの頃はアレルギーなんて一般的ではないので『気合いが足りないからだ』とか『やる気が無いからだ』と言われました


気合い。。。 て



あぁ海老の話しするだけで頭が痒い。。



まぁ良しとして


常連さんも12年も経つと、ご年配になって来ているので、お魚も出さないとな…と思い。。


修行あるのみ



今日は、ランチの新規の70後半くらいのお客さんにパスタが硬すぎるって帰り際に捨て台詞で怒られました…


うちは、まだ柔らかめなんですけどね…


今週はシチリア風イワシのパスタだから気分的に自分が硬い仕上げにしてしまったのかもしれません…


顔をみて。年齢を考慮した茹で加減にするべきか、信念のまま茹でるか悩ましいですね



ディナーなら出来るけどランチはほぼ調理ロボットだからなぁ 余計な考え巡らせると工程が崩れていく… 



まだまだ人としても修行が足りません




それとも、気合いが足りないからか。。?





チャオ