10年前の話です。
30歳代の男性が、アルコール性肝障害で受診しました。依存の一歩手前で、それなりに
ヒドイ状態です。
独身でもあり、ご家族のサポートが必要ですので、ご実家に帰って治療をする事をオススメしました。
お母様も受診に付き添っていたので
その旨を伝えたところ、あまり積極的な感じがしません。
どうも、ご両親は、二人だけの生活のため
住まいも小さな家に引っ越し
男性が戻るのが難しいようです。
そして、高齢もあり、サポートしようという気力も出ない感じなのです。
これは、ご両親にとってしょうがない面はあると思います。
親は、子供をいつまで守るべきか
避難所としての機能を維持するべきか?
これは、難しい問題です。
高齢になってくると、自分の生活をやっていく事で精一杯になるのは、当然です。
でも一方で、子供が不安定なら避難所になってた方が、いい気もするし。。。
子を持つ親として考えさせられた症例でした。