総胆管結石の判断は迷う。放置は危険だし 処置は大変だし。。 | Drあおあか 医療現場のはじっこから

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医療現場での常識や患者さんが知っておいた方がいい情報を届けます。医療機関は、皆さん全員は利用することと思います。私のブログから情報を得て、上手な医療機関の利用をしていただくことを願っています。

総胆管という肝臓から十二指腸へ胆汁を運ぶ管があります。

これに石ができる事があります。これを総胆管結石といいます。

胆のうにできた石が落ちたりなどしてできます。

 

この総胆管結石というのが厄介なのです。これがあると胆管炎という

敗血症へつながる可能性のある重症感染症を引き起こす事があります。

 

そのため CTなどの画像検査で明確に総胆管結石あれば 基本

治療です。

 

ここで悩ましいのが 画像ではっきりしない時で 状況から

総胆管結石が考えられる症例です。CTやMRIをとってもはっきり写らないが 後で 総胆管結石が存在する事が判明する事もあります。

 

なら疑わしいなら処置、治療やってしまえばいいとなるかもしれません。

しかし この処置 治療には そこそこのリスクが伴うのです。

基本ERCPという内視鏡を使った事をするのですが、これが

リスクをはらんだ処置で 重症膵炎などの合併症が起きた時は

命に関わる事もあり 安易な気持ちでやるものではないのです。

 

明確にあれば 危険あるかもしれないですが 治療を勧めます。

しかし はっきりしないのに この処置をやって患者さんに合併症生じたらと考えてしまい 本当に毎回悩みます。

 

ERCPやってみたら やっぱりあった。 その反対になかったなんて事もあり やるまで わからない事も多いです。

 

総胆管結石に関わる医師は、みんな ジレンマ抱えていると思います。