糖尿病の天敵 胃腸炎! | Drあおあか 医療現場のはじっこから

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医療現場での常識や患者さんが知っておいた方がいい情報を届けます。医療機関は、皆さん全員は利用することと思います。私のブログから情報を得て、上手な医療機関の利用をしていただくことを願っています。

このシーズン 胃腸炎の患者さんは、たくさん 外来を受診されます。

たいていの胃腸炎患者さんは、吐き気止めと整腸剤 それと私のこだわりの

漢方(桂枝人参湯)を出しておしまいとなるのですが。。。

 

糖尿病患者さんは、そうはいきません。

理由 その1  食事が摂れないから、低血糖の危険がある。 日ごろ出されている薬は、日ごろの食事量を考慮して決めているので、そのまま薬を飲めば低血糖になる可能性あり

 

 

理由 その2  薬止めれば 高血糖になり 場合によっては、糖尿病性昏睡になる。

食事とれないなら 薬全部やめてしまえばいいじゃん。そう考えるかもしれませんが、下手なやめ方したら、血糖が急上昇し、さらに 胃腸炎は、脱水を引き起こしますので、糖尿病性昏睡という重症化の危険を高くします。

 

 

理由  その3 胃腸炎の時に服用しては、いけない もしくは 危険がある薬が、糖尿病治療にはある。ビグアナイド系(メルビル、メトグルコなど) SGLT2阻害薬(ジャディアン 

スなど )は、胃腸炎の時は、糖尿病性昏睡の危険が高くなるため 危険と言われています。 

 

どうです?怖くないですか? 糖尿病患者さんで、胃腸炎になったら すぐ病院へ行ってください。

ちなみに 私は、胃腸炎が激しい糖尿病患者さんは、入院での管理を勧めています。