新潟を走る「越乃Shu*Kura」はお酒を楽しむリゾート列車! | サラリーマンおやじのさえずり小鳥っぷ(小旅行)

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今回も「青春18きっぷ」を使っての観光列車を楽しむ鉄旅を敢行。目的は、米どころ新潟を走るリゾート列車「越乃Shu*Kura」に乗ることです。2014年5月に登場した地酒王国・新潟が誇る“酒”をコンセプトとした列車で、越後の酒蔵と豊かな自然をイメージし、(越乃=越後、Shu=酒、Kura=蔵、*=米・雪・花)と命名されました。

 

 

上越妙高⇔十日町間を走る『越乃Shu*Kura』、上越妙高⇔越後湯沢間を走る『ゆざわShu*Kura』、上越妙高⇔新潟間を走る『柳都Shu*Kura』と上越妙高を起点の3種類のShu*Kuraが走っていますが、乗車予定の9/1・2日は越乃Shu*Kuraでした。青春18きっぷも期限が近ずき1泊2日で新潟へと向かいました、

 

長野駅7:46発しなの鉄道北しなの線(830円)妙高高原8:45発えちごトキメキ鉄道妙高はねうまライン直江津行(500円)で上越妙高9:19到着です。ここまでまったく青春18きっぷが使えません。出発まで時間があることから新潟の駅弁を買うために上越妙高駅の改札を出ます。北陸新幹線開通で上越妙高駅も綺麗になり、お目当ての直江津名物駅弁「鱈めし」を購入します。

 

 

いよいよ10:02発十日町行き快速電車「越乃Shu*Kura」への乗車です。地酒王国・新潟が誇る“酒”をコンセプトにした3両編成の観光列車で、JR東日本の旅行ツアー専用車両の1号車、地酒や肴を販売するカウンターとイベントスペースがある2号車、そして、普通車の指定席料金で乗車できる36席のリクライニングシートが備わる3号車からなります。

 

 

車両には伝統色の「藍下黒」という青味を帯びた黒に白を組み合わせた塗色が施され、凛とした新潟の風土をイメージした列車のシンボルカラーになっています。国鉄時代のディーゼル機関車を改造したとは思えない車両の窓が大きい斬新な列車です。

 

 

びゅう旅行商品専用車両の1号車のシートアレンジは、「らくらくボックスシート」といわれるテーブルを囲んでお酒や食事が満喫できるようになっている4人掛けの座席が通路を挟んで両側に設置されています。

 

 

1号車のシートアレンジは他にも海側の景色を正面の大型窓から楽しめるウッディな「展望ペアシート」、

 

 

そして山側の「くつろぎペアシート」は海側の景色が見れるように一段高くして、パーテーションで仕切られた山側の窓にもたれるようにゆったりと横並びに配置されています。

 

 

イベントスペースの2号車は、酒樽をモチーフにしたスタンディングテービルが4基設置されていてお洒落です。また窓際にはカウンターテーブルが設置されていて、車窓から見る日本海を肴に地酒を楽しむことができます。反対側にはバーベンチが設置され、生演奏やイベントなどが実施されます。

 

 

奥にはサービスカウンター「蔵守~Kuramori~」があり、新潟の地酒や沿線名物のおつまみ、オリジナルグッズの購入が可能です。

 

 

小生が座れるのは乗車券があれば指定席券だけで乗れる3号車(7-C席)です。3号車の座席は9列で通路を挟んでA・B席とC・D席の合計36席です。リクライニングシートにはゆとりがあり、リクライニングを一番奥まで倒しても後部座席の人が窮屈にならないよう前後の間隔も広く設計されています。列車の旅でゆったり座れるのはうれしいポイントです。ベストは海側のC席です。

 

 

先頭部分にはフリースペースとして自由にくつろげる8人用のソファー席もあり、グループ利用には便利です。

 

 

席に荷物を置いたら皆さん2号車に集合です。これからの約2時間半、このイベントスペースの2号車で過ごされる強者ばかりです。小生もまずは呑み比べセット(おつまみ付き)2000円を景気付けに注文します。枡に入ったお猪口になみなみと注がれた地酒3種(内1杯は古酒)に、新潟の郷土料理・鮭の焼き漬けがおつまみとしてついています。生鮭を白焼にした後、すぐにダシ醤油に漬け込んだもので、身は厚く、脂がのって食べ応えも満天です。冷えても固くならないのがいいです。

 

 

この日の地酒3種は、柏崎・石塚酒造の精撰「姫の井」、小千谷・新潟銘醸の雪蔵九年貯蔵「越の寒中梅」純米大吟醸原酒、上越・代々菊醸造の「吟田川(ちびたがわ)」純米吟醸でした。こちらのセットは定期的に変更されます。

 

 

越乃Shu*Kura」の停車駅のホーム上には、オリジナルの酒樽をイメージした駅名標が設置されています。駅名標には、水(波)、大地(稲穂)、ジャズの3つのテーマがあしらわれているほか、各駅ごとの観光名所や特産品など3点が駅名のすぐ上にある菱型のマスの中に描かれています。記念撮影にもってこいなので停車時間の合間に探してみるのも楽しみです。

 

 

上越妙高を出発した列車はえちごトキメキ鉄道はねうまラインを走り、高田、直江津と停車して行きます。この間別途170円払います。直江津から先、柏崎手前の鯨波駅まで日本海の海岸を肴に酒と音楽が楽しめるのです。

 

 

直江津駅を出て日本海にそそぐ関川を渡ります、鉄道橋と並行して日本百名橋「直江津橋」が架けられています。森鴎外の「山椒大夫」で知られる安寿と厨子王の物語の舞台の一つが関川の河口付近に位置する直江津となっていて。デザイン高欄には物語のレリーフがはめ込まれています。

 

 

次の停車駅「潟町」は、「鵜の浜温泉」の最寄駅です。小川未明の「赤いろうそくと人魚」のモデルとも言われる佐渡の娘と雁子浜の若者の悲恋物語が残り、駅も人魚をモチーフにした駅舎です。

 

 

カッパがいたと伝わる付近の「鵜の池」にちなみ命名された温泉は、1950年代後半、天然ガス掘削中に湧き出た温泉で湯ざめしにくく「熱の湯」とも呼ばれます。泉質はナトリウム塩化物泉、弱アルカリ性でお肌がすべすべになります、

 

 

温泉の目の前には砂浜が広がり夕日の美しさで有名です。

 

 

潟町を過ぎ米山福浦八景と呼ばれる美しいリアス式海岸」の途中にある、この沿線景気のハイライト「青海川」に到着します。

 

 

ホーム下がすぐ渚になっている停車駅の「青海川」は、日本海の波打ち際に建てられた小さな無人駅です。ここが『日本で一番海に近い駅』だと知らなければ通り過ぎてしまいそうですが、「越乃Shu*Kura」では15分程度停車してくれます。プラットホームに立つと潮の匂いがして、目の前に広がるのは一面の海で、まるで駅のホームが海に浮かんでいるかのようです。天気がよければ、はるか海の向こうに佐渡島が見えます。

 

 

駅のすぐ東側には見上げる高さの米山大橋がかかります。

 

 

復路では運が良ければ、水平線を真っ赤に染める夕日も堪能できる「越乃Shu*Kura」随一の記念撮影スポットです。

 

 

イベントスペースである2号車では、青海川~柏崎と越後川口~十日町間の2回、それぞれ約20分の生演奏があります。新潟のミュージシャンによるジャズを中心とした生演奏を聴きながら新潟の銘酒を味わうことができます。

 

 

また柏崎~宮内と長岡~越後川口間の2回、それぞれ約20分イベントスペース2号車で“蔵元イベント”が行われます。新潟県の蔵元の方々による、酒にまつわる話を聞きながら地酒の試飲が楽しめます。お気に入りのお酒を見つけたら、サービスカウンター「蔵守~Kuramori~」で買うこともできます。

 

 

ほとんどの乗客がこの車両に集まってきていて、ちょっとした走る列車での立食パーティーのようです。音楽と日本酒、そして車窓に酔いしれる時間です。

 

長岡駅ではそれまでの信越線から上越線に入るためスイッチバックを行い進行方向が変わるので、座席も回転させます。

 

 

いよいよ乗車時間もあと1時間程度となり、日本酒三昧のラストスパートです。サービスカウンター「蔵守~Kuramori~」には、厳選された新潟県りの地酒の“利き酒コーナー”があり、常時5種類の銘柄を楽しむことができます。利き酒の銘柄は定期的に変更され、メニューは座席の前のポケットに配られていますのでお好みの地酒を選んで1種類から注文できます。1銘柄100円~300円ですが、大吟醸越乃Shu*Kura限定は新潟が誇る酒造好適米「越淡麗」の魅力を最大限に引き出した大吟醸酒で500円です。

 

 

プラスチックですが足つきのカップなのが利き酒の気分を盛り上げてくれます。

 

 

市販されていないので1合瓶1本1000円の購入をおすすめします。

 

 

お食事メニューとしては、直江津名物駅弁「鱈めし」等がありますが、おすすめは柏崎名物「鯛茶漬け」500円です。ごはんに焼きほぐした鯛の身(なめろう)をのせ温かい出汁をかけていただきます。うまさぎっしりのご当地どんぶりです。飲んだ後には締めの茶漬けが最高ですね

 

 

越後川口からは2回目の生演奏があります。

 

 

東川口付近信濃川と合流するのが「魚野川」です。「魚沼を流れる川」が訛って魚野川になったという説もあります。

 

 

12:32終点「十日町」に到着です。

 

 

今回も十日町では名物の「へぎそば」を食べるため、駅からゆるやかな坂を登っていきます。目指すは地元の方が行く名店「田麦そば」です。同じへぎそばの店「本家 小嶋屋」と違いお客は地元の方が多いお店です。

 

 

へぎに入ったへぎそばは2人前からなので普通のざるそばを注文しました。こちらではそばの薬味といえばわさびですが、わさびのとれないこの地域では昔から和ガラシが薬味とする食文化がありました。そばにカラシとは以外な組み合わせですが、海藻つなぎのそばにはぴったり合い、これが出し汁に溶けて蕎麦湯が美味しくなっていることにびっくりです。しかも値段が750円と安い、地元に愛されるわけです。

 

 

今日の宿泊地長岡まで飯山線で越後川口までまで戻り

 

 

越後川口で上越線で長岡まで戻ります。

 

 

長岡は元和4年(1618)に入封した牧野忠成によって築城された長岡城を中心とした長岡藩7万4千石の城下町でし。城跡は長岡駅大手口をでてすぐのところにあります。

 

 

その前には花火で有名な長岡らしく正三尺玉と二尺玉の打揚筒と正三尺玉の実物大の模型が保存用として設置されています。長岡花火の代名詞「正三尺玉」は直径90cm、重さ300Kgの巨玉が600m上空で直径650mもの大輪の花を咲かせます。

 

 

駅ビルのCoCoLo長岡の2Fにある利酒番所「ぽんしゅ館」では、ワンコイン500円で新潟の地酒の飲み比べができます。

 

 

500円試飲コイン5枚と交換し、飲みたい地酒にお猪口をセットしコインを投入してボタンを押すとちょうど1杯分のお酒が注がれる仕組みです。銘柄数も100種類以上あり、人気ランキングもボードにかかれたりしていて

どれを呑もうか悩みます。

 

 

こうして新潟での地酒三昧の旅の夜は更けていきました。