先週友人のレコードプレーヤーと
自分のサブシステムのレコードプレーヤーを
入れ替えてきました。

友人宅から我が家に来たのは
トリオのKP-700。

電源コードには1981の印字が有り
39年前の製造になりますね。

今でも動いているのが不思議な位の
年式ですがまだまだ頑張ってもらうために
ラックから下ろして確認メンテナンスしました。

ターンテーブルを外すと


真ん中にプレートがあり
いかにもこのプレートを取ると
モーター軸が取れそうな見た目ですが


実は全く意味の無い単なるプレートでした。

プレーヤーをひっくり返し


インシュレーターと底板を外し


中身とご対面。

6mm厚の黒い鉄板が目を引きますが
磁性体の鉄の時点で音質的に影響は有りそうです。

KP-9010のアルミダイキャストフレームなら
確かに音質的に有効でしょうが
鉄板はどうなんでしょうね?

9010の中身を見慣れてると
どうしても剛性感の低さを感じる造りでもあります。

基板も小じまんりしていて
9010程手の込んだ感じは無いです。

まあシンプルな造りですね。

心配なのはモーターでしょうか。

ネットではちょくちょく
KP系のモーター軸のグリス固着での
故障を見掛けます。

それが怖くて何年も前に
メインシステムのKP-9010の
グリスは自分で交換していて
現在も順調に回っているので
同じグリスにKP-700も交換する事にしました。

モーターユニットを外し


軸を抜き取り



グリス確認。

軸受けの外には固まったグリスの山が出来
シャフトには灯油のような液体が
軽く付着してました。

グリスの固形物と油分が完全に分離してたわけです。

それにしてもシャフトの下の
部分が鉄製のボールなのは肝心しました。
この部分の剛性は高そうな造りです。

KP-9010はこの部分は白い樹脂の受けで
音質チューニングと称して
重たいターンテーブルやスタビライザーを使うと
樹脂が負けそうな造りと思うと安心感はありますが
そのモーターを支える造りはKP-9010の方が強固で
なんとなくちぐはぐ感は感じました。

さてグリスは個人的にKP-9010で使って
安心感のある


タミヤ模型のセラミックグリスです。

樹脂にも優しく
経年の劣化も少ないと感じてます。

ただしグリスの気密性が高くて
シャフトにグリスを塗布して
軸受けに入れると中の空気が抜けず
根元迄シャフトが入りません。

軸受けの裏側のネジを少しだけ緩めて
中の空気を抜くとシャフトは根元迄入ります。

KP-700はプレートを3本のネジで止める方式なので
エア抜きは簡単ですが
KP-9010はこの部分が大きいボルトの締め込みなので
簡単には緩めれません。
なのでグリスの調整をして
空気を抜きつつシャフトを挿すしかないです。

元に組み直して動作確認。

無事回転することを確認したら
ラックに。

先週は簡単に調整してチャッチャと終わらせましたが
今日は時間をかけて設置。

レコードプレーヤーのインシュレーターは
締め込み状態にして
水平の確認。

調整はプレーヤーのインシュレーターではなく
ワイヤーラックの足元の
調整機能でラック全体の水平を出します。


アームの水平もシェルに水平器を乗せての
確認でメインと同じレベルで合わせました。

ここまでしたのに
流石サブシステム。

全く音の違いを感じません。

メインでグリスを代えた時は
音の滑らかさに違いを感じたのですが
今回は分かりませんでした。

でも灯油状のグリスだといつ固着しても
不思議ではなかったのでこれで安心して使えます。