今回は久しぶりの思い出話しです。
自分が2台目に買ったCDプレーヤーが
このマランツのCD-17Daでした。
前々からいつかはビクターのCDプレーヤーXL-Z505
壊れた後も困らない様にもう一台CDプレーヤーが欲しいと漠然と思っていて
久しぶりに訪れたオーディオショップのセールで安く
置いてあったのを衝動買いしたのが出会いでした。
購入したのが2002年でデビューが1998年なので
単純に在庫処分品で安かっただけの事だったのでしょうが
正直この頃は自分の持っているオーディオ機器以外に興味がなく
どのメーカーがどんな製品を出しているかも正直分かっていなかったので
たまたま店で見掛けたシャンパンゴールドの薄い筐体が非常にお洒落に見え
試しに聴かせて貰った感想もまずまずだったから
そういう事情も知らず当時は良い買い物をしたと喜んでいました。

購入時の頃の記憶はかなり曖昧ですが
それでもZ505より音にノイズ感が少なく流石に新しいだけは有ると
感心していたように思います。

そのままZ505がフェードアウトしていき
17Daを使っていたのならおそらく
今のオーディオシステムには至らなかったでしょうが
ここが運命の悪戯なのでしょう。
このCDプレーヤーにデジタル入力機能を備えた
DACモードが有ったのが運の尽きでした。

そのようなモードが有るなら使ってみたくなるのが人情で
試しにZ505のデジタル出力を17Daに入れたところ
出てきた音に正直ビックリしました。

DAC以降は間違いなく17Daの回路なのに
出てきた音は紛れもなくZ505の音だったのです。
それもそのままではなく音が延長線上でかなり良くなっている印象でした。

この音と比べたら17Da単体の音は完全に篭ったナローサウンドでしかなく
また当然Z505単体に至っては比べる以前という状態で
この素晴らしい音を聴かせてくれたZ505をトランスポートに17DaをDACとする
なんちゃってセパレートCDシステムが自分のスタンダードになったのは
言うまでもない事でした。
でもそうなると当初の目的であったZ505の後釜購入という目的は
完全に的を外し、逆に聴くのが楽しくてますますZ505の稼働率は上がるのですが
その頃はそれもやむなしという感覚で
もう一台中古でZ505を買ってストックするのもアリかもと
考えていました。

ただそんな簡単な考えで終わらせてくれなかったのが
このZ505と17Daコンビで
長く聴く中で段々と変な違和感を感じるようになっていったのです。
正直何の根拠も無かったのですが
CDとスピーカーに挟まれたアンプがこのCDコンビの音を
スポイルしている気がしてしまい
結構それまで使っていたマランツのプリメインアンプPM-88aSEから
現在の相棒であるケンウッドL-A1に買い替えるという行動に出たのです。
そうなるとこのアンプに見合った物をという気持ちからか
数年間ほとんど変化の無かった自分のオーディオ機器は
せきを切ったようにどんどん様変わりしていきました。

もし17Daにデジタル入力モードがない普通のCDプレーヤーだったら
マランツのプリメインに不満を持つこともなく
それなりに満足して
CD-17Da→PM-88aSE→JBL4312のシステムを長く使っていたかもしれません。
ただ
これも何かの縁だった思いますし
結果としてハッピーな今をもたらしてくれた
きっかけだったんだと思っています。

この17DaのDACはかつて音が良いと評判だったフィリップスのDAC7を搭載していて
その後中古購入したケンウッドのCDプレーヤーL-D1も同じDACを搭載していたので
一時期はDAC7搭載機が2台並んでいました。

 
イメージ 1
(L-D1とCD-17Daが揃った時の懐かしい写真です。
その他の機器はチューナーはTRIO KT-7300、カセットデッキはTEAC V-9000とA&D GX-Z6100です)

L-D1が92年デビュー、28万円で
17Daが98年デビュー、9万9000円
価格差は定価で約18万程L-D1が高いものの
6年も後に出た17Daのデジタル技術の進化分を加味すれば
この2台は良い勝負をすると考えていたのですが
結果は17Daの惨敗で全く出る幕は有りませんでした。
試しにL-D1のデジタル出力を17Daに入力したことも有りましたが
出てきた音は見事17Daレベルの寂しい音でしかなく
完全に我が家での活躍の場を失った17Daは
友人に長期レンタルされ、その後軍資金目当てで売却しました。
一旦は友人にレンタルではなく譲ったZ505が
再び我が家に戻ってきてサブシステムで余生を送っているのとは
かなり対照的であると自分も感じていますが
それだけ17Daに思い入れが無かったと言う事なのでしょう。
ジャンク品購入を除いて
一つの製品を買ったら長く使うタイプの自分にとって
このCDプレーヤーは非常に短期間で見切りを付けて
しまった珍しい事例と言えますが
それはこのプレーヤーが駄目だったと言うより
このプレーヤーのレベル以上の音を求めてしまった
為の必然だったんだろうと思います。

製品としての魅力度ではなく
自分のオーディオ遍歴の中での
ターニングポイントとなる存在であり
そういう意味では重要な立ち位置にあったんだと
オーディオ購入履歴を見返しながら発見し
今回記事にすることにしました。