自分がうつ病と診断されて自宅療養に入ってからは原則人との会う機会は当然減りましたが
当然全く会わないわけでは無くそれなりに人との関わりはありました。
そしてそれこそが有る意味一番の薬でもあり、最悪の毒でもありました。

そんな自分が周りの人に思った事を簡単にまとめれば
「元気が無い時はとにかくそっとしておいて。」
「とにかく病気の事は触れずに世間話だけして。」
「自分が病気で辛い時病気の事を話すけどお願いだから聞くだけにして質問しないで。」
凄くわがままで自分勝手なのはわかるけれどもとにかくそう思っていました。

周りの人は心配して病気の事を聞いてきます。それでもそれが自分にとってとにかく不快で
イライラしたり余計落ち込んでマイナス思考にどんどん落ちていきました。

中でも元気付けようと
「何か趣味でも見つけて気晴らしするといいよ。」
「気晴らしで温泉でも行ったら?。」
「とにかく今は何も考えずゆっくり過ごせばいいよ。」
「頑張れ。」の言葉がうつ病に苦しんでいる人にはタブーだと知っているから励ます
気持ちで言ってくれているのは判っています。それでもこの言葉たちは自分にとっては
非常に不快に感じられました。
そしてこの言葉は自分もかつて知り合いがうつ病で自宅療養した時に言ったセリフでも
あります。今自分はその時このような励まし方をした事を非常に反省しています。

自分が辛い時
「何か趣味でも見つけて気晴らしするといいよ。」
と言われ
「趣味は元々ある!昔から好きでやってきた趣味に興味を示さなくなって自分がどんなに
驚いているか、好きだったはずの趣味をする事すら苦痛で楽しくない状態になっている
事がどんなに苦しいか判るか!」と心の中で叫び。
「気晴らしで温泉でも行ったら?。」
と言われ
「好きなことすら出来ない人間が出かけれる訳無いだろう!人ごみがどれだけ地獄に
見えているのか判るか!」と歯軋りし。
「とにかく今は何も考えずゆっくり過ごせばいいよ。」
と言われ
「そんな事判ってる。それでも見えない影におびえるみたいにジッとしている事すら
怖いんだ。常に心は緊張と底のない暗闇に支配されていてゆっくり出来るわけない!」
と苦しんでいました。

周りが心配してかけてくれる言葉にすらイライラしてそのことが情けなくて更に落ち込む
そんな感じでどんどん気持ちは這い上がれない暗闇に落ちていく感じでした。

そんな中救いだったのが結局病気とは関係ないたわいのない会話でした。
ただしそれでも長時間の会話は正直辛かったです。自分は横になって相手の顔を見ないで
短時間世間話をするそれが自分には一番の薬でした。

最後に
会話すら疲れる状態なのに、たまに用事で外出した際近所の人に呼び止められて興味本位に
立ち話で病気の事を聞いてくる事がありました。
お願いですから病気の人に長時間の立ち話をする事はやめてください。
インフルエンザで高熱出ている人に長時間立ち話させますか?それと同じなのです。