大学の学祭に行ってきた。
自分が記憶している分だと,2015年が最後だったように感じるので,8年ぶりに学祭行ったことになる。
例年は地元の行事と被っているので行けないのだが,今年はそちらが雨で流れたので,奇跡的に日程が合った。
コロナで学祭自体が無いという時期もあったので,こうして一般に向けて公開されているというのも感慨深い。
息子は勿論,妻も初めての我が母校。自分一人だけが8年ぶりの大学にノスタルジーを覚えていた。
校舎の外観はずいぶん小ぎれいになっており,場所によっては学生たちがくつろげるような人工芝のスペースがあった。以前は鬱蒼と生い茂っていた木々もきれいにされていた。「いいなぁ」と「寂しいなぁ」が同居するような心持ちだった。
模擬店は自分たちの頃と比べるとずいぶん少なくなっていた。これもコロナの影響だろうか。そうはいっても自分は軽音部として会場にずっといたので,ほとんど外に出たことはなかった。あの頃の昼飯をどうしていたのか,最早覚えていない。今後状況が落ち着いてくるに従い,少しずつ模擬店も増えてきてくれると嬉しい。
一通り模擬店やミニゲームなどの企画を観た後,軽音部とは別で演奏している遠藤美月ちゃんを観に行った。コピバンを組んだり,飲み会をしたりとかかわりがあったものの,本人の弾き語りを観るのは初めてだった。コピ-が多めということだったが,やはり聴いていて心地よかった。知っている曲は無かったが,どれも彼女の歌になっているのがやはり素敵だ。最後に歌った「あの子のワルツ」が一番良かった。演奏に気持ちが込められていて,音は繊細なのに,それはどこまでも穏やかに飛んで行くような音だった。聴けてよかった。前回のOBライブで一緒になった後輩たちに声をかけてもらえてうれしかった。この年齢になると声を掛けてもらえるのは嬉しいが,演奏をしないで観客として過ごしている時間に声を掛けられるのは小恥ずかしい。
演奏を見終わった後,軽音部の会場へ向かった。その途中,我々が現役の頃の学祭を思い出した。黒いペンキを塗ったダンボールと黒ガムテープで目張りした会場。おかげで設営したての水曜日や木曜日はその二つが入り混じった独特なにおいが会場を包んでいたこと。その会場で一般向けではなく身内だけのライブでダイブをした先輩。銀杏のコピバンをして,人間だけを演奏して最終的にドラム以外が演奏を放棄した後輩たち。夜遅くまで続いた作業。アンプの後ろから観た先輩の演奏姿。上げだしたらきりがないほどの瞬間を思い出した。当時の経験が全て力になっているとは言わないが,当時の経験の全てによって今の自分が構成されているのは間違えなかった。
会場は当時とは微妙に配置が違っていた。しかし,バンド出演の紙芝居やバンド紹介のMCなど,当時の我々がやっていたものは今も続いていた。時間の都合上,観る事ができたバンドは1つだけだったが,外向きの陽のエネルギーがバシバシ伝わってきた。当時も今もそんな空気をライブで出せない自分としては眩しいものだった。とにかく楽しそうで,観てる部員も楽しそうで,観に来たであろう演者のご両親もスマホで録画をしており,とても良い時間だった。受付で対応してくれた後輩たちが自分のことを覚えていてくれた。一回りも違う後輩。自分が仕事を始めたころはまだ小学生だったような子と話ができてとても嬉しかった。先輩風を吹かせぬよう,出演しないときはひっそりと観に行き,出演するときには明るく快活に(ステージ以外は)過ごそうと思った。
ライブもスタジオもしばらくないが,次出来上がるであろう曲をつかむため,また生きていこうと思う。