自分はオードリーのラジオを聴いている。
リアルタイムで聴くのはとても眠いので、通勤途中、家事の途中などがメインのタイミングであるのだけど。
そこで若林さんがキューバに行ったということで、その旅の記録の本を読み、
「何が村上龍にあこがれてキューバで葉巻吸った、だよ」
と斜に構えていたが、そもそも自分は村上龍を読んだことないので、斜に構える権利などはなかった。
自分も村上春樹に憧れて住宅街に囲まれた秘境の図書館というものを夢見たので、全然他人こと言えないけれども。
そのため、百聞は一見に如かず、はじめての文学シリーズの村上龍を読んだ。本当は限りなく透明に近いブルーを読みたかったのだが、図書館にはなかった。
村上龍、面白い。
今まで読んでこなくてごめんなさい。
ハワイアン・ラプソディーの描写、とても魅力的である。若林さんが海外に行きたくなる気持ち、わかる。自分だってラムパンチをハズミンと海辺でがぶ飲みしてみたくなる。
「おまえ、いいな巨人戦も観れるんだろ?」では夏の熱気、今から30年前の、少し危うげな10代の少年の1ピースが描かれている。現代の爽やか青春物語とは一線を画した、それでいて純情なエネルギーが感じられる。
そして何よりも希望の国、エクソダスである。大人から見た子ども、そして子どもの社会へ向けた鬱屈したエネルギー。21世紀に入ったばかりの過去の日本の栄光と先行きの不安、世界情勢の不安定さを如実に表している。自分は発刊当時は子どもだった。その鬱屈した21世紀を過ごしてきた自分たちが社会の担い手になっている。正の面でも、負の面でも、子どもたちはエネルギーを持っているのだろうか。そしてそのエネルギーを創出できているのだろうか。
この20年を生きてきた自分にとっては、とても感慨深い作品である。
もっと早く出会っていたら自分はどうなっていたのだろう。
そう思わせてくれる。