わらこ精霊 秋だより編 〜影と向きあう昼下がり〜

藤霞いろり(根室・ねむろ) ふじかすみ いろり 中2

🎵 34. 「バズらせたいだけなんだっ!」
 〜わたしが歌っていい理由〜
声は、誰かの心に届いて初めて意味を持つ。




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🌅 朝
根室の朝は霧が濃く、校舎の輪郭さえ白くにじんでいた。
「今日も霧だね」
友達がそう話しかけてくれて、私は少し間を置いて答える。
「……霧って、“まだ見えないもの”を守ってる気がする」



「また難しいこと言ってる!」と笑われたけれど、その笑いはやさしくて心地よかった。
ふと窓の外を見たら、校庭の端にある木も半分隠れていて、それがまるで「もう少し待ってね」と声をかけてくれているように見えた。
静けさと霧に包まれた朝は、不思議と安心感をくれる。


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📖 午前の授業
国語の授業で「詩を書いてみよう」という課題が出た。
私は迷わずペンをとり、“影”という言葉をノートに書いた。

“影は 言葉にならなかった想いのかたち
 静かに寄り添いながら 消えずに残る”



隣の席の子がのぞき込んで「いろりの詩、なんか落ち着く」と言ってくれた。
私はうつむきながら「……ただの言葉だよ」と返したけれど、胸の奥は少しあたたかかった。

黒板にチョークの音が響く中、私はふと「影」という字の黒い線をじっと見つめていた。
――もしかしたら、影は光に近づくほど濃くなる。
そんなことを考えている自分に気づいて、小さく笑ってしまった。


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🍴 給食
今日の献立は肉じゃが、ごはん、みそ汁、お漬物
そして定番の牛乳🥛
「いろりって、食べるの静かだよね」
そう言われて、私は少し考えてから答えた。
「……味わってるときは、言葉がいらないから」



ごはんと一緒に肉じゃがを口に含むと、白いお米の甘さと、ほろっと崩れるじゃがいものやさしい味が混ざり合って、じんわりと舌に広がっていく。
牛肉の旨みと甘辛い煮汁がしみ込んだにんじんが、ごはん粒に絡むと、ひと口ごとに幸せな気持ちになる。

みそ汁をすすると、だしの香りとわかめのつるりとした食感が口を整えてくれて、次の一口をまたおいしくしてくれる。
お漬物はぽりぽりとした歯ざわりで、塩気がちょうどいい。肉じゃがの甘みを引き立てながら、牛乳のまろやかさで口の中がやさしく包まれる。

友達が「ほんとに美味しそうに食べるね」って笑うと、私は少しだけ照れくさくなって、けれどまた箸をすすめた。
食べるたびに言葉はいらない。ただ味が、心に届いていく気がした。
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🎤 放課後のレッスン
練習室で歌っていると、昼間ノートに書いた詩が自然にメロディにのっていく。
「影って、ただ暗いだけじゃないんだね」
仲間にそう言われて「……うん、届かなかった声の形でもあるから」と答える。



「じゃあ、それって歌に似てるかも」
ふいに返された言葉に、胸の奥が少し震えた。
歌は、言葉にならなかったものを乗せて、相手の胸に届く。
その共感の気配が、練習室の空気をやわらかく変えていった。


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🌆 夕暮れ〜下校
夕暮れの霧の中、街灯がぽつりぽつりと灯り始めていた。
「影も光も、両方そばにあるんだね」
心の中でつぶやきながら、歩幅をゆっくりと合わせて帰る。

夕陽の色と霧の白が重なり合い、通学路は絵のように静かだった。
靴音さえも吸い込まれていくような中で、私はポケットの中のノートをぎゅっと握った。
――この静かな道のりもまた、歌に変わっていく気がした。




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✨——霧も影も、心の奥にあるものを映してくれる。
明日もまた、根室の静けさとやさしい声を歌にのせたい。


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🌌 「星結びのスターローグ」
── 七夕の夜に、精霊たちが“結び”のうたを歌う

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🌟 プロデュース&作詞作曲:緑川順子
(@midori_kawa_sailorojisan)
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