わらこ精霊 夏だより2《合宿編》凛崎ここな(根室)「再会と潮風の記憶」
2025年8月10日(日)

── 潮風に揺れる、あの日の約束 ──


🎀オープニング曲:制服スパイラル
(離れていても、想いは消えない)



合宿10日目の朝。
**凛崎ここな(根室)**は、浜辺へ続く細い小道を歩いていた。

夜明けの海は、まだ淡い水色に染まり、波は静かに寄せては返している。


潮の香りが胸いっぱいに広がるたび、心の奥で眠っていた記憶がそっと顔を出した。
(あの日、ここで「また会おう」って言ったんだ…)




午前は感情を込めた朗読トレーニング。
ここなは「海と約束」という短い詩を選び、
声に波のリズムを乗せるように、ゆっくりと読み上げる。
低めの声で最後の一行を言い切ったとき、
講師が「今の声、届いたよ」と微笑んだ。
その一言が、胸の奥の潮騒を強くした。

午前のプログラムは、感情を込めた朗読トレーニング。
木の香りがやさしく漂う「風のホール」に、精霊たちの椅子が円を描くように並んでいる。
窓の外では、森を抜けた風が、遠くの海の匂いを連れてきていた。

**凛崎ここな(根室)**は、手元の紙をそっと見つめた。
選んだのは「海と約束」という短い詩。
ふだん人前で話すときは声が少し小さくなる彼女も、この詩にだけは特別な想いがあった。

──波のように。
そう心でつぶやき、息を整える。

最初の一節は、静かな入り。
潮が寄せてくる間隔を感じるように、間を置きながら。
二節目で、声にわずかな力をのせる。
その響きは、ホールの木の壁にやわらかく反射して、聴く人の耳へゆっくりと届いていく。

最後の一行。
声を少し低く落とし、まっすぐ言い切った。
その瞬間、ほんの短い沈黙が降りる。

講師が、静かに、でも確かな響きで言った。
「今の声、届いたよ」

ふっと胸の奥で、潮騒が高くなった気がした。
まるであの日、港で交わした“再会の約束”が、潮風に乗ってもう一度よみがえったように。


──届いたんだ。
波が岸にたどり着くように、ちゃんと。





🫧 午後は海辺で貝殻ランプ作り。
浜に出ると、光を受けた水面がキラキラと揺れていた。
小さなカゴを片手に、ここなは形のきれいな貝殻をひとつずつ拾っていく。
手にした巻貝を耳に当てると、かすかに波の音が聞こえた。
(これ、きっとあの子も好きだった音だ…)



作業台では、拾った貝殻を透明なガラス瓶に貼り付け、
中に小さなLEDライトを入れる。
ライトを灯すと、貝殻のすき間から柔らかな光がこぼれ、
まるで潮風の中に灯った記憶のようだった。


🌇夕暮れ。
ランプを両手で抱え、浜辺に立つここな。
オレンジ色の空と海の境目に、昔の約束を思い浮かべる。
(また会おう──きっと)
潮風がランプの灯りを揺らし、その光が波間に溶けていった。

今はこの夏合宿を思いっきり楽しもう
その思いも胸に。今のメンバーとの時間も大切に
きっと素敵な夏に…歌になるから

そんな思いも胸に秘めてランプと海を眺めている





🎵エンディング曲:
「札幌の空に、届いたよ」
(遠く離れていても、君の空に届く)




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📸 次回予告:
《第11日目・8月11日(月)》音羽めぐる(別海町)
「記録するというやさしさ」