【中心聖句】
神は自らの慈しみと義をもって栄光の輝きを表し、
喜びのうちにイスラエルを導かれる(9節)
ユダヤ教とプロテスタント教会では旧約聖書続編の諸書は読まれません。ですから、プロテスタント信徒にとっては普段ほとんど馴染みが無いということになります。
今日の旧約朗読箇所であるバルク書はエレミヤ書45章に登場するバルクבָּרוּךְに由来しています。
「ネリヤの子バルクは、預言者エレミヤの口述に従ってこれらの言葉を巻物に書き記した」(1節)とあるように、バルクבָּרוּךְは預言者エレミヤの書記役でした。
バルク書はBCE300年前からAD70年の間に成立したと考えられているそうですが、「紀元前587年のエルサレム陥落とバビロン捕囚を背景とする別々の短編を集めた書」(雨宮慧『主日の聖書解説<C年>』p.14)400年近くかかって徐々に今の形になったということでしょう。
今日の朗読箇所では「エルサレムよ、悲しみと不幸の衣を脱ぎ、神から与えられる栄光で永遠に飾れ」(1節)「エルサレムよ、立ち上がれ、高い山に立って東の方に目を向けよ」(5節)と、「エルサレムよ」という呼びかけが繰り返されています。
この東の方がエルサレム陥落によってイスラエルの人々が連れ去られ抑留されているバビロンの方角を指していることは言うまでもありません。
エルサレムは今、「悲しみと不幸」(1節)のどん底にありますが、「東の方に目を向け」(5節)れば、エルサレムを離れざるを得なかったイスラエルの民は「聖なる者の言葉によって集められ」(5節)「栄光のうちに連れ戻される」(6節)のです。
