確かに罰は正しい | 女性パート モチベーション&目標管理専門 社会保険労務士

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大阪市立桜宮高校2年の男子生徒(17)が、バスケットボール部の顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した。

この顧問の教師は日常的に生徒に体罰を与えていたらしい。


単純にいえば、指導者が望む行動を生徒にさせるには体罰が有効である。それは正しい。ただ、あくまで単純にいえばの話である。

心理学の実験でT字迷路に入れたネズミを右に曲がるように調教するために
左に曲がったら電気ショックを与えるということを繰り返す。すると、ネズミは必ず右に曲がるようになる。

このように(ある人にとって)よいことをすればよいことが起き、悪いことをすれば悪いことが起きるという条件を繰り返すことによって特定の行動をするようになることを心理学では「随伴性の認知」という。

この教師は自分にとって望ましい行動をこの生徒にさせようと随伴性の認知を促す行為を続けたのである。

また、罰は周囲の人間にも合理的な行動をうながす効果も持っている。
他人が罰を受けるのを見ていた人は、ネガティブな場面になってもパフォーマンスを維持するという研究報告があるのだ。つまり、「この仕事は給料安いし、やりがいが無い」という無気力な雰囲気が職場に蔓延したときでも、誰かが罰を受けるところを見続けた人間はやる気を維持することができるという。厳しさが状況の変化に動じない精神を作るということであろう。


この教師が体罰を駆使し続けた結果、
素晴らしいことにこの学校はバスケットの強豪校になった。
チームを強化するために
極めて合理的な行動をこの教師はしたのである。


生徒の自殺という(この教師にとって)思わぬ犠牲を払ってまでも


T字迷路に入れられたネズミの実験報告にはまだ続きがある。

科学者はネズミの右に曲がる行動を強化しようともっと電気ショックを強くし実験を続けた。
すると、やがてネズミは動かなくなった。
強烈な罰を恐れ怯え無気力になってしまったのだ。

そして、そのネズミを解剖してみると胃がおびただしくストレス性の潰瘍に侵されていた。

罰の行使はときに強烈な副作用を伴う。

16世紀、スペインの無敵艦隊では非常に厳しい戒律を設けていた。失敗した兵士は須らく厳しい体罰を受け厳罰に処されていた。
そのため兵士は規律正しく行動が正確であるとともに常に罰におびえ殺気立っていた。

ある日、無敵艦隊がイギリス艦隊と開戦におよんだときそれは起こった。
それは若干戦況があやしくなり最も兵士の奮闘が求められる場面であった。
なんと、無敵艦隊の兵士たちは上官を殺して艦を捨てて逃げてしまったのだ。
極度の失敗に対する罰の恐怖ゆえに

つまるところ、強すぎる罰は身を滅ぼす。
極めて残念なことに、この教師はそれを知らなかったのだ。