2017年11月21日、2017年OECDモデル租税条約の改正が、OECD理事会で承認されました。承認された改正報告書は300ページに及び、膨大な量の改正が行われています。この改正は、OECDモデル租税条約の改正版に組み込まれることになります。

 

2017年改正は、BEPSプロジェクト最終報告書に基づく追加及び改正が大部分を占めていますが、数年前から検討されていた恒久的施設や国際運輸業所得についての条文及び又はコメンタリーの改正も反映しています。

 

主な改正点は、次のようになります。

 

1. 第1条(人的範囲)

 

2017年改正で、第2項が追加され、課税上存在しないと取り扱われる団体又は仕組みに対する租税条約の適用についての規定及びコメンタリーが追加されました。この追加規定は、BEPSプロジェクトの行動2(ハイブリッド・ミスマッチ取決めの効果否認)の検討結果に基づくものです。

 

また、第3項が追加され、いわゆるセービング・クローズについての規定及びコメンタリーが追加されています。この追加規定は、BEPSプロジェクトの行動 6(租税条約濫用の防止)の検討結果に基づくものです。

 

また、第1条のコメンタリーでは、租税条約の濫用の基本的問題についてのコメンタリーを修正・追加しています。

 

2. 第3条(定義)

 

2017年改正で、第8条(国際運輸業所得)の課税原則の変更に伴い、「国際運輸(international traffic)」の定義が変更されました。

 

また、第4条(居住者)第1項に追加された「公認された年金基金(recognised pension fund)」の定義が追加されています。