2016122日、チリとの間の租税条約が新たに署名されました。 租税条約は、OECDモデル租税条約に沿ったものですが、現行のOECDモデル租税条約に見られない規定も入っています。これらの規定は、BEPS報告書にあるモデル租税条約改正案を先取りして二国間条約に入れたものです。一方で、設備の使用の対価を使用料条項で取り扱う、自由職業所得の規定が残っている等、古いOECDモデル租税条約に基づく規定もあります。



主な特徴として以下の点が挙げられます。



1. 第1条(対象となる者)



「課税上存在しない」団体又は仕組みが取得する所得については、団体等の居住地国において居住者の所得と取り扱われる場合には、居住者の所得とみなすとされています。(第2項)



この規定は、現行のOECDモデル租税条約にはありませんが、BEPS報告書で、第1条に追加することが提案されています。



2. 4条(居住者)



二重居住者の居住地国は、権限ある当局が協議により居住地国を決定することとされていますが、両締約国の権限のある当局による合意がない場合には、租税の減免を認めないこととしています。(第3項)



3. 第5条(恒久的施設)



(1) 第3



建築工事現場等が恒久的施設とされる期間基準として、6箇月を採用しています。(第3(a)



事業活動が役務提供の場合に、源泉地国の課税権を留保するため、サービスPEの規定を定めています。役務提供の活動が183日を超えると、恒久的施設があるとされ源泉地国で課税されます。(第3(b)



また、二以上の関連する企業がこれらの活動を行う場合の、活動の期間の計算方法が条文に規定されています。

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                          (つづく)