4 第5条(恒久的施設)



(1) 第4項(準備的又は補助的な活動)

 

4項は、事業を行う一定の場所を恒久的施設とするには十分でない事業活動を列挙しています。この規定は、BEPS報告書の改正案を反映し、これらの活動が、準備的又は補助的な性格のものである場合に限ることが条文に明記されています。

(2) 第5項(第4項の濫用防止規定)

 

5項は、準備的又は補助的活動に関して、事業活動を細分化することで恒久的施設とならないようにするスキームに対しては第4項を適用しないことを規定しています。これは、BEPS報告書で第5条に追加することが提案されている規定です。

(3) 第6項(従属代理人)

6項はいわゆる従属代理人の規定ですが、BEPS報告書は、従来の規定の濫用に対処するため条文及びコメンタリーの改正を提案しています。スロベニアとの租税条約では、その改正条文を採用しています。

 

(4) 第7項及び第8項(独立代理人)

 

7項は独立代理人の規定ですが、BEPS報告書の改正案を先んじて導入しています。新たな独立代理人の規定では、自己と密接に関連する企業に代わって行動する場合には独立代理人とならないこととされています。この「密接に関連する」については、第8項で判断基準を規定しています。

 

5 第7条(事業利得) 

 

2010年改正OECDモデル租税条約の新第7条の規定が採用されています。ただし、第3項の規定は、コメンタリーに解説されている、権限ある当局の同意がある場合とない場合に応じた対応的調整の適用関係を条文に追加しています。

(つづく)