2016年10月12日、ベルギーとの間の新租税条約が署名されました。新租税条約は、旧条約を現行のOECDモデル租税条約に沿って全面改正をするとともに、BEPSプロジェクト最終報告書のOECDモデル租税条約改正案を取り込んだものとなっています。
主な改正点及び特徴として以下の点が挙げられます。
1. 表題及び前文
租税条約の目的として「脱税及び租税回避の防止」を表題に含め、前文で「脱税又は租税回避を通じた非課税又は租税の軽減の機会を生じさせることなく、二重課税を除去する」ことが租税条約の目的であることを明記しています。これらは、BEPS最終報告書の改正案を反映し変更されたものです。
2. 第1条(対象となる者)
「課税上存在しない」団体又は仕組みが取得する所得については、団体等の居住地国において居住者の所得と取り扱われる場合には、居住者の所得とみなすことが明記されています(第1条第2項)。この規定は、BEPS最終報告書の改正案を反映し、新租税条約の第1条に追加されたものです。
3. 第4条(居住者)
従来から、二重居住者の居住地国は、権限ある当局が協議により居住地国を決定することとされていますが、今回の改正で、両締約国の権限のある当局による合意がない場合には、租税の減免を認めないことを追加しています(第4条第3項)。この規定は、BEPS最終報告書の改正案を反映したものです。
(つづく)