2016年11月24日、多数国間協定(Multilateral Instrument)の条文及び解説文が公表されました。来年の6月に署名が行われる予定になっています。
多数国間協定の第3条から第17条は、原則として、BEPS最終報告書のOECDモデル租税条約の改正条文と同じ規定となっています。ただし、多数国間協定は、既存の二国間又は多国間の租税条約を修正するためのものなので、必要な用語の変更が行われています。第18条から第26条の仲裁規定は、OECDモデル租税条約では第25条のコメンタリーに二国間合意モデルとして掲載されている手続規定を含むものになっており、新たに起草されています。
同時に公表された解説文は、アプローチを明確化し、各規定が租税条約にどう影響するかを説明しています。この解説文は、新たな解釈を追加するものではなく(仲裁規定を除く)、第3条から第17条の規定は、条約の解釈の原則に従って解釈され、OECDモデル租税条約のコメンタリーがその解釈に使用されます。多数国間協定の規定には、BEPS最終報告書の規定(次回、OECDモデル租税条約の改正で反映される規定)と異なるものもありますが、これは、多数国間協定を多様な既存の租税条約に適用できるようにするための変更で、実質的な変更ではないとされています。
つづく