(2) 課税上存在しない団体(第3条)
第1項は、「課税上存在しない」団体又は仕組みが取得する所得については、団体等の居住地国において居住者の所得と取り扱われる場合には、居住者の所得とみなすことを規定しています。これは、OECDモデル租税条約第1条に第2項として追加される予定の規定と同じです。
また、第3項で、第11条のセービング・クローズ(OECDモデル租税条約第1条に第3項として追加される予定の規定)に留保を付す場合には、第1項の規定に、この規定は居住地国が居住者に課税する権利に影響を及ぼすものではないことを追加することとしています。なお、我が国は、第11条の規定を対象租税協定に適用することに留保を付しています。
第3項の修正を加えた第1項の規定は、同様の規定を有する対象租税協定の規定に置き換わり、同様の規定のない対象租税協定に追加されます。我が国は、同様の規定を有する対象租税協定として、オーストラリア(第4条第5項)、フランス(第4条第6項)、ドイツ(第1条第2項)、オランダ(第4条第5項)、ニュージーランド(第4条第5項)、ポルトガル(議定書第2条)及びイギリス(第4条第5項)を通告しています。
(3) 個人以外の二重居住者の居住地の決定(第4条)
第1項は、個人以外の二重居住者については、両締約国の権限のある当局が、事業の実質的な管理の場所や設立された場所等の関連するすべての要因を考慮して、条約の適用上その者が居住者とみなされる締約国を決定すること、そして、合意のない場合には租税の軽減又は免除(両締約国の権限のある当局が租税の軽減又は免除の範囲及び方法に合意した場合を除く。)を認めないことを規定しています。これは、OECDモデル租税条約第4条第3項の改正案と同じ規定です。
我が国は、第1項のかっこ書に留保を付し、かっこ書部分を削除した規定を、フィジーを除く対象租税協定の個人以外の二重居住者を取り扱う規定に代えて適用することを通告しています。
(つづく)