⑫の続き

 第2章 24式太極拳の学び方

 7 : テキストp.41〜46.

  上体を右に回しつつ、顔は正面に向けるが右手前方を見て、右手を肩の高さまで上げて、抱掌(パオジャン)にして、左足を右足の内側に寄せる。両脇の下に隙間を保ち、上体を中正にし、肩を沈め、右肘を上げない。

 次に体を少し左に回し、左足踵を左前方に着地させ、両腕を分け始める。

 左足先を着地させ、重心を左足に移しつつ、右足を弓歩(ゴンブー)にして蹴り伸ばし、左腕は、掌心を内側に向けて胸の前に張り出し(掤: ポンの手形)、前方を見て、右手は右股関節の横わずか前方におろして掌心を下に向け、指先を前方に向け、抑える。上体を前傾させない。左腕を弧形にし、左肘を手首よりも上げないように注意。野馬分鬃(イエマフェンゾン)とは身法、手法が異なる。

 次に、体をやや(わずかに)左に回して左手を見、左腕を掌心を下に剥けつつ前に伸ばし、右腕は左腕の肘の斜め下に上げる[相手の右上腕部と右手首に手をかける感じ]。上体は中正を保ち、股関節をゆるめる。

 捋(リー): 両肘をゆるめて引き込む[相手の右腕を引き込む感じ]。右股関節をゆるめて、体を右に回し、重心を右足に移しつつ、右を見て、右手を弧を描いて大きく払い出す。

 次に、体を左に回して前方に向け、左手を胸の前まで上げ、右手は掌心を前方に向けて、左手首の内側に添え、胸前正面で両腕の弧形をつくる。右足の重心を保ち、次の擠(ジー)に備えて力を蓄える。

 擠(ジー): 重心を左足に移し、右足を蹴り伸ばし(弓歩: ゴンブー)、上体の中正を保ちつつ(上体を傾けないこと)、肩を沈めて、両腕で押し出す。勁力は左手掌背と右手掌根に達する。次に、両手を肩幅に分け開き、両掌心を下に向ける。

 今度は、重心を右足に移し、左足先を上げ、両手を腹の前まで引き下ろし、両掌心を前方斜め下に向けて押さえる(下按: アン)。目は前方を平視したまま。

 次に、重心を左足に移し、足先を着地させて、右足を蹴り伸ばし、しっかり弓歩としながら、両手を前に押し出し(前按: アン)つつ、掌心を前方に向ける。勁力は両手の掌根に達する。上体が傾いたり、臀部を突き出したりせず、中正を保つ。両手の動きは弧形を保つこと。