サンデー毎日1.5・12合併号になかにし礼が巻頭詩「愛こそ魂の奇跡的行為だ」を書き、その中で「ジェジュンは『Love Covers』で日本の歌たちを日本語でカバーした」と行を割いていることをTwitterで知ったので、さっそく読んだ。ま、韓国人のジェジュンを表紙にしてくれたり、記事にしてくれるのは、たいてい朝日系あるいは毎日系の左派である。先日の号外も左派の朝日系日刊スポーツであった(なお、拙宅では、慰安婦捏造報道以来、朝日新聞の存在はマユツバものとしている)。

 このたびのなかにし礼の詩も然り。なかにし礼が反体制なのか、編集部に忖度したのかわからないが、韓国の反日主義のことを甘く考えておられるようだ。

 詩は起承転結の4節より成っている。書き出しは、この作家が幼少の時、満州の牡丹江から逃れてきた時を想起し、「うしろめたさの沼」に落ちていったとしている。このへんの事情は最近『赤い月』を読んだのでよくわかる。IIとIIIでは今生天皇批判とも受け取れる書き方をし、日本は原理原則を譲らないと、政府の外交を明らかに批判している。(一度結んだ条約を勝手に破るような国を相手にどう外交ができようか?)「過ちを悔いることなく、自惚れ、隣の国を軽視」しているのはあちらの方ではないか? 歴史を嘘で塗り固め、それで国民を洗脳して反日を推進している。IVでは愛を詠っているが、うしろめたさの沼に浸かってみれば、憎しみや怒りや嫉妬や軽蔑が洗い流される?

 私は言いたい。その沼に浸かるべきは、全身が憎しみや怒りや嫉妬や軽蔑、つまり「恨」でできている反日種族主義者たちである、だが、あの人たちの「恨」は洗い流せるような類いのものではないのだ。あの国では今、親日家を売国奴とみなし、魔女狩りのように摘発して攻撃している。ジェジュンとその家族だって被害者であり、事務所が訴訟を起こしたくらいなのだ。リストアップされた知識人たちは命が惜しくて沈黙の沼に陥っている。私は、このとんでもない根強い反日感情について知りたくて、オソンファ(呉善花)や金文学らの本を読んだことがあるが、彼らは反日について苦言を呈したことで、故郷に帰りたくても入国拒否されたり、いやがらせや脅迫を受け、命すら危うい状況なのである。

 すべての韓国人が反日種族主義者だとは言わないが今の大統領は明らかにそうであり、南北統一のために反日を推進している。将来を担う子供たちを反日思想で洗脳すべく教科書をつくりかえている。親日家は反日家の攻撃の対象なので、誰も恐ろしくて、日本商品も買えないし、日本へ旅行にも行けない。韓国人は下手に出たら相手を見下す。許す気がないのに謝れと言い続ける。彼らにとって日本は野蛮で僭越な小国にすぎないのだ。だから日本は毅然としていることが大切なのだ。

 ともあれ、ジェジュンの活動は、草の根主義みたいかもしれないが、文化交流がことごとく韓国側から中止された今日、とても貴重なものである。ジェジュンが外貨を稼いでいることにも気づかない反日家には自滅してもらいたい。