希望のことば 心を定めて | Happy-Gate

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半径5mのライフログです。

松下幸之助著 道をひらくより
希望のことば 心を定めて 


 嵐が吹いて川があふれて町が流れて、だからその町はもう駄目かと言えば、必ずしもそうではない。十年もたてば、流れもせず、傷つきもしてなかった町よりも、かえって余計にきれいに、余計に繁栄していることがしばしばある。
 大きな犠牲で、大変な苦難ではあったけれど、その苦難に負けず、何とかせねばの思いにあふれて、みんなが人一倍の知恵を絞り、人一倍の働きを積み重ねた結果が、流れた町と流れなかった町との開きを作り上げるのである。一方はただ凡々、他方は懸命な思いをかけている。その開きなのである。
 災難や苦難は、ないに越したことはない。起きずにすめば、誠に結構。何にもなくて順調で、それで万事が好都合に行けばよいのだが、そうばかりも行かないのが、この世の中であり、人の歩みである。思わぬ時に思わぬ事が起こってくる。
 だから、苦難がくればそれもよし、順調ならばさらによし、そんな思いで安易に流れず、凡に堕せず、いずれの時にも心を定め、思いにあふれて、人一倍の知恵を絞り、人一倍の働きを積み重ねていきたいものである。