私の友人が、数年前に体験した不思議な話です。
その友人、当時、クルマの走り屋をしていました。
車を改造して、公道で無謀な運転をする、暴走族みたいなやつです。
その日、立ち読みした走り屋の漫画で、神奈川の丹沢にあるY峠を舞台にしたものがあったの思い出し行ってみることにしたのです。
東京から東名高速で箱根方面へ。クルマは厚木を過ぎて、H市に入りました。いつもは近所だけしか走らないので、ここまでくるとちょっとした小旅行気分になっていました。Hインターで東名を降りて、Y峠に続く県道を走っていきました。
東京では晴れていたけれど、Y峠はガスっていて、視界が悪かったそうです。
それでも、峠の麓のバス停には、いかにも峠仕様の改造をした車が何台も止まっていました。
彼は、その横を通り過ぎて、山道を上っていきました。
走り屋対策なのか、道路に溝が切ってあって、スピードが出しにくくなっていました。それでも、道幅もちゃんとあったので、初めての峠道でしたが、怖くはなかったそうです。
しかし、途中でのろのろと走る一般のクルマに、行く手を阻まれてしまいました。道幅があると言っても、上下一車線の山道で、長い直線がある訳じゃない。先の見えないいわゆるブラインドコーナー、ヘアピンカーブが続いているので、追い抜きたくてもできなかったのです。
一般車は途中の展望台駐車場に入っていきました。
そこの駐車場は、夜中だというのに満車状態だったそうです。Y峠を行く途中に展望台があり、そこは夜景で有名な場所だったのです。だから普通の人も夜景見物のために、街灯もないような峠道を走っていたのです。
『そうか、だから麓にいた走り屋は、こういう一般人がいなくなるまで待ってたのか』と、そのとき合点がいったそうです。
本当は、駐車場に止まって夜景観賞とトイレ休憩をしたかったけれど、あきらめて、さらに坂を上っていきました。展望台を過ぎたあたりから、どんどん道は狭くなり、見通しの悪いカーブも増えてきました。それにプラスして、霧も濃くなって、真っ白な空間を走っている状態になったそうです。まったく前が見えない。
街灯もなく、真っ暗で、とてもじゃないがスピードは出せなかったそうです。
やがて《Y峠最高点》という看板が見えました。
そこには丹沢の登山客のためのバス停と、駐車場があり、駐車場の横には公衆トイレがありました。
公衆トイレの明かりが漏れていました。
駐車スペースにクルマを止めて、我慢していたおしっこをしに、トイレに向かいました。
外は寒く、まだ秋の終わりだったのですが、息が白くなっていたそうです。
用を足して、クルマに戻ると、バス停のベンチに高校生くらいの女の子が座っているのに気がつきました。
ジーンズに、革のジャケット。ライダーっぽい格好でした。
ここはバイクの走り屋も来るところなので、休憩でもしているのかと、特別、不審には思わなかったそうです。
たばこを一服していると、その女の子が声をかけてきました。
「あの、すみません」
「はい?」
「実は、ツーリングでここに来たのですが、途中でガス欠になってしまって」
「あぁ、それは大変だ」
「それで電話で助けを呼ぼうと思ったんですけど、圏外で・・・」
「うん」
「1200CC の単車なんで、私ひとりじゃ、この坂を押して上れないんで、単車をおいて、街まで行って助けを呼ぼうと、ここまで歩いてきたんです。あのう、もし良ければ、麓までのせていってもらえませんか?」
彼は二つ返事で、「いいですよ」と答えました。
こんな真っ暗な場所に、女の子を放っておくなんて、かわいそうだと思ったし、少しだけスケベ心もあったそうです。
クルマに乗せて、Y峠を麓まで下りていきました。
途中、会話も弾んだそうです。女の子で、彼の趣味のようなクルマの話ができる子は、あまりいませんから。
二人を乗せたクルマは県道を降りて、246号線沿いにあったガソリンスタンドに入ったそうです。
彼女はクルマを降りて、店内に入ると、お店の人と交渉していました。
しばらくして、ひとりで店から出てきて、
「本当にありがとうございました。助かりました。わたし、ここの人に頼んで、バイクのところまで行ってもらいますので」
と、何度も頭を下げたそうです。
そして、お礼だといって、ホットの缶コーヒーをくれたそうです。
彼は、彼女の名前も聞けずに、せっかくの出会いをモノにできなかったのを、激しく悔やんだそうです。
彼女が、再び店内に入っていくのを見て、246号線を東京方面に向かって走り出したそうです。
それから数日がたって、洗車をしていたとき、助手席の下から、見慣れない携帯電話が出てきました。
電源を入れてみると電池切れで、すぐに電源が切れてしまいます。
誰か友達の携帯かもしれないし、仕事仲間のかも知れない。
このクルマに乗せるのは、いつも決まったメンツなので、心当たりの人に確認してみたそうです。
しかし、誰も知らないという。もしかすると、この前Y峠で乗せたあの子の携帯かもと思い、それを確認するべく、近くの携帯のサービス店で充電して貰いました。
電源を入れて、プロフィールを確認すると、思った通り知らない『K』という女の子の名前が出てきました。
もう彼は運命だと思ったそうです。もしかしたら、つきあえるかも知れない。
自宅の電話番号を見ると、八王子市の番号でした。
親切心半分、下心半分で、電話をかけました。
トゥルルル……。呼び出しが数回して、中年の女性らしき声が聞こえてきました。
「あのう、Kさんのお宅でしょうか?」
「はい、そうですが」
明らかに警戒心のある声。
「あのうKさんは?」
「娘は、いまいませんが」
「突然失礼しますが…。実は、Kさんの携帯電話が私の車から見つかりまして。返そうと思い、電話したのですが」
「は?それはどういう…」
「実は数日前に、KさんをY峠で乗せまして。そのとき落としたんでしょう」
「Y峠?」
相手の声は、まるで初耳だという感じでした。
しまった、もしかしたら親には内緒にしていたのかも、余計なことを言ってしまったんだ。
その時点で、当初の下心は消えて、余計なトラブルに巻き込まれないように、携帯電話の件だけ話を進めることにしたそうです。
「とにかくですね。携帯は私の車にありましたので、郵送しますから、住所を教えてください」
「いや、あのう、本当にその携帯娘のですか?」
「え、もちろんそうですよ。携帯電話に登録されていたご自宅の電話番号を見て、電話を差し上げたのですか。でも信じられないのも無理はないですね。では、いったん電話を切りますので、お嬢さんの電話にかけてみてください」
「はい、そうします」
電話を切って、すぐにKの電話が鳴りました。「どうです?これで本当だと信じてくれましたか?」
「・・・そうですね。あの、直接会って、お返し願えませんか?」
「いや、あの、急いでらっしゃるでしょうし、私も忙しいので」
とやんわり断ったのですが、相手が是非会ってお礼をしたいと、半ば相手に押し切られて、会うことになったそうです。
職場の近くのファミレスで会うことになりました。
約束の時間に行ってみると、客はまばらで、店内を探したのだけど、まだ来ていないようです。この間の娘の姿もなく、母と娘という感じの客もいませんでした。
コーヒーを注文して、しばらく待っていると、携帯が鳴りました。
公衆電話からで、出ようとすると切れてしまいました。
変だなと思ったのもつかの間、いかにも人相の悪い男が近寄ってきて、懐から警察手帳を出したそうです。
「○○さん?Kさんとのことで、Kさんのお母さんから相談されまして…」
彼はパニックになりました。いくらなんでも、警察沙汰っておかしくないか?
娘に何かしたとでも思ったのか?
「Kさんのお母さんが、何の相談をしたのか知りませんが、僕はKさんの落とした携帯を親切心で届けに来ただけですし、Kさんのことは何も知りませんよ」
と彼は怒りを隠すこともしないで、刑事に言ったそうです。
「その携帯ですが、どういう事情で?」
彼は、刑事にこの間の一件を話しました。
「ところで、これはいったい何の冗談です?彼女がどうかしたんですか?」
まるで取り調べのような質問に、頭に来ていた彼は声を荒げて聞いたそうです。
「Kさんね、一ヶ月前から行方不明なんだよ。それで家出人捜索願が、警察に提出されてたんだよ。わかるだろ?あなたが重要な手がかりだってこと」
刑事に彼女の携帯電話を渡すと、刑事はそれをビニール袋に入れていきました。
それからクルマの鑑識をさせてほしいというので、協力したそうです。
クルマからは洗車した後だったからか、彼女に関するモノは何も出なかったそうです。
それから数日がたって、彼女の遺体がY峠の県道沿いの崖下から見つかったそうです。
Y峠の途中に止まっていたバイクを、工事関係者が見つけて通報。ナンバーから、Kのモノだとわかったそうです。
その近くのガードレールに微量の血があったことから、警察が捜索した結果、みつかったんだそうです。
遺体を調べると、クルマに轢かれていたそうです。死後一ヶ月は過ぎていたようです。
その話を聞かされて、友人は、『え?』と思ったんだそうです。わずか1週間前に、彼はKさんをクルマに乗せたんだし、会話もしている。お礼の缶コーヒーまで貰った。でも、Kさんは、そのときには既に死んでた。
つまり、あの日、彼が乗せたのは、Kさんではなかったということになります。
しかし、警察が調べてみると、確かにあの日、ガソリンスタンドには女の子がクルマに乗せられてやってきて、2リットル分のガソリンを買っていました。店員も、深夜に女の子が携行缶でガソリンが欲しいというので、覚えていました。
当日の防犯カメラの映像には、友人の車から降りる女の姿が映っていました。母親が確認しても、間違いなくK本人にしか見えないと。
ビデオの映像を科捜研で分析したところ、70%の精度でKであろうと結果が出たそうです。
警察は、友人がガソリンスタンドまで乗せた女がKさんになりすましたのではと、思っているんだそうです。
でも、不思議ですよね。その女がKさんではなかったとしたら、なんでKさんの携帯電話を持っていたのでしょうかね?
友人がいうには、Kさんの遺体が見つかった場所には、死体遺棄事件現場という立て看板が飾ってあるそうです。
現在もKさんの事件は未解決事件で、神奈川県警のH警察署で情報を集めているそうです。
その友人、当時、クルマの走り屋をしていました。
車を改造して、公道で無謀な運転をする、暴走族みたいなやつです。
その日、立ち読みした走り屋の漫画で、神奈川の丹沢にあるY峠を舞台にしたものがあったの思い出し行ってみることにしたのです。
東京から東名高速で箱根方面へ。クルマは厚木を過ぎて、H市に入りました。いつもは近所だけしか走らないので、ここまでくるとちょっとした小旅行気分になっていました。Hインターで東名を降りて、Y峠に続く県道を走っていきました。
東京では晴れていたけれど、Y峠はガスっていて、視界が悪かったそうです。
それでも、峠の麓のバス停には、いかにも峠仕様の改造をした車が何台も止まっていました。
彼は、その横を通り過ぎて、山道を上っていきました。
走り屋対策なのか、道路に溝が切ってあって、スピードが出しにくくなっていました。それでも、道幅もちゃんとあったので、初めての峠道でしたが、怖くはなかったそうです。
しかし、途中でのろのろと走る一般のクルマに、行く手を阻まれてしまいました。道幅があると言っても、上下一車線の山道で、長い直線がある訳じゃない。先の見えないいわゆるブラインドコーナー、ヘアピンカーブが続いているので、追い抜きたくてもできなかったのです。
一般車は途中の展望台駐車場に入っていきました。
そこの駐車場は、夜中だというのに満車状態だったそうです。Y峠を行く途中に展望台があり、そこは夜景で有名な場所だったのです。だから普通の人も夜景見物のために、街灯もないような峠道を走っていたのです。
『そうか、だから麓にいた走り屋は、こういう一般人がいなくなるまで待ってたのか』と、そのとき合点がいったそうです。
本当は、駐車場に止まって夜景観賞とトイレ休憩をしたかったけれど、あきらめて、さらに坂を上っていきました。展望台を過ぎたあたりから、どんどん道は狭くなり、見通しの悪いカーブも増えてきました。それにプラスして、霧も濃くなって、真っ白な空間を走っている状態になったそうです。まったく前が見えない。
街灯もなく、真っ暗で、とてもじゃないがスピードは出せなかったそうです。
やがて《Y峠最高点》という看板が見えました。
そこには丹沢の登山客のためのバス停と、駐車場があり、駐車場の横には公衆トイレがありました。
公衆トイレの明かりが漏れていました。
駐車スペースにクルマを止めて、我慢していたおしっこをしに、トイレに向かいました。
外は寒く、まだ秋の終わりだったのですが、息が白くなっていたそうです。
用を足して、クルマに戻ると、バス停のベンチに高校生くらいの女の子が座っているのに気がつきました。
ジーンズに、革のジャケット。ライダーっぽい格好でした。
ここはバイクの走り屋も来るところなので、休憩でもしているのかと、特別、不審には思わなかったそうです。
たばこを一服していると、その女の子が声をかけてきました。
「あの、すみません」
「はい?」
「実は、ツーリングでここに来たのですが、途中でガス欠になってしまって」
「あぁ、それは大変だ」
「それで電話で助けを呼ぼうと思ったんですけど、圏外で・・・」
「うん」
「1200CC の単車なんで、私ひとりじゃ、この坂を押して上れないんで、単車をおいて、街まで行って助けを呼ぼうと、ここまで歩いてきたんです。あのう、もし良ければ、麓までのせていってもらえませんか?」
彼は二つ返事で、「いいですよ」と答えました。
こんな真っ暗な場所に、女の子を放っておくなんて、かわいそうだと思ったし、少しだけスケベ心もあったそうです。
クルマに乗せて、Y峠を麓まで下りていきました。
途中、会話も弾んだそうです。女の子で、彼の趣味のようなクルマの話ができる子は、あまりいませんから。
二人を乗せたクルマは県道を降りて、246号線沿いにあったガソリンスタンドに入ったそうです。
彼女はクルマを降りて、店内に入ると、お店の人と交渉していました。
しばらくして、ひとりで店から出てきて、
「本当にありがとうございました。助かりました。わたし、ここの人に頼んで、バイクのところまで行ってもらいますので」
と、何度も頭を下げたそうです。
そして、お礼だといって、ホットの缶コーヒーをくれたそうです。
彼は、彼女の名前も聞けずに、せっかくの出会いをモノにできなかったのを、激しく悔やんだそうです。
彼女が、再び店内に入っていくのを見て、246号線を東京方面に向かって走り出したそうです。
それから数日がたって、洗車をしていたとき、助手席の下から、見慣れない携帯電話が出てきました。
電源を入れてみると電池切れで、すぐに電源が切れてしまいます。
誰か友達の携帯かもしれないし、仕事仲間のかも知れない。
このクルマに乗せるのは、いつも決まったメンツなので、心当たりの人に確認してみたそうです。
しかし、誰も知らないという。もしかすると、この前Y峠で乗せたあの子の携帯かもと思い、それを確認するべく、近くの携帯のサービス店で充電して貰いました。
電源を入れて、プロフィールを確認すると、思った通り知らない『K』という女の子の名前が出てきました。
もう彼は運命だと思ったそうです。もしかしたら、つきあえるかも知れない。
自宅の電話番号を見ると、八王子市の番号でした。
親切心半分、下心半分で、電話をかけました。
トゥルルル……。呼び出しが数回して、中年の女性らしき声が聞こえてきました。
「あのう、Kさんのお宅でしょうか?」
「はい、そうですが」
明らかに警戒心のある声。
「あのうKさんは?」
「娘は、いまいませんが」
「突然失礼しますが…。実は、Kさんの携帯電話が私の車から見つかりまして。返そうと思い、電話したのですが」
「は?それはどういう…」
「実は数日前に、KさんをY峠で乗せまして。そのとき落としたんでしょう」
「Y峠?」
相手の声は、まるで初耳だという感じでした。
しまった、もしかしたら親には内緒にしていたのかも、余計なことを言ってしまったんだ。
その時点で、当初の下心は消えて、余計なトラブルに巻き込まれないように、携帯電話の件だけ話を進めることにしたそうです。
「とにかくですね。携帯は私の車にありましたので、郵送しますから、住所を教えてください」
「いや、あのう、本当にその携帯娘のですか?」
「え、もちろんそうですよ。携帯電話に登録されていたご自宅の電話番号を見て、電話を差し上げたのですか。でも信じられないのも無理はないですね。では、いったん電話を切りますので、お嬢さんの電話にかけてみてください」
「はい、そうします」
電話を切って、すぐにKの電話が鳴りました。「どうです?これで本当だと信じてくれましたか?」
「・・・そうですね。あの、直接会って、お返し願えませんか?」
「いや、あの、急いでらっしゃるでしょうし、私も忙しいので」
とやんわり断ったのですが、相手が是非会ってお礼をしたいと、半ば相手に押し切られて、会うことになったそうです。
職場の近くのファミレスで会うことになりました。
約束の時間に行ってみると、客はまばらで、店内を探したのだけど、まだ来ていないようです。この間の娘の姿もなく、母と娘という感じの客もいませんでした。
コーヒーを注文して、しばらく待っていると、携帯が鳴りました。
公衆電話からで、出ようとすると切れてしまいました。
変だなと思ったのもつかの間、いかにも人相の悪い男が近寄ってきて、懐から警察手帳を出したそうです。
「○○さん?Kさんとのことで、Kさんのお母さんから相談されまして…」
彼はパニックになりました。いくらなんでも、警察沙汰っておかしくないか?
娘に何かしたとでも思ったのか?
「Kさんのお母さんが、何の相談をしたのか知りませんが、僕はKさんの落とした携帯を親切心で届けに来ただけですし、Kさんのことは何も知りませんよ」
と彼は怒りを隠すこともしないで、刑事に言ったそうです。
「その携帯ですが、どういう事情で?」
彼は、刑事にこの間の一件を話しました。
「ところで、これはいったい何の冗談です?彼女がどうかしたんですか?」
まるで取り調べのような質問に、頭に来ていた彼は声を荒げて聞いたそうです。
「Kさんね、一ヶ月前から行方不明なんだよ。それで家出人捜索願が、警察に提出されてたんだよ。わかるだろ?あなたが重要な手がかりだってこと」
刑事に彼女の携帯電話を渡すと、刑事はそれをビニール袋に入れていきました。
それからクルマの鑑識をさせてほしいというので、協力したそうです。
クルマからは洗車した後だったからか、彼女に関するモノは何も出なかったそうです。
それから数日がたって、彼女の遺体がY峠の県道沿いの崖下から見つかったそうです。
Y峠の途中に止まっていたバイクを、工事関係者が見つけて通報。ナンバーから、Kのモノだとわかったそうです。
その近くのガードレールに微量の血があったことから、警察が捜索した結果、みつかったんだそうです。
遺体を調べると、クルマに轢かれていたそうです。死後一ヶ月は過ぎていたようです。
その話を聞かされて、友人は、『え?』と思ったんだそうです。わずか1週間前に、彼はKさんをクルマに乗せたんだし、会話もしている。お礼の缶コーヒーまで貰った。でも、Kさんは、そのときには既に死んでた。
つまり、あの日、彼が乗せたのは、Kさんではなかったということになります。
しかし、警察が調べてみると、確かにあの日、ガソリンスタンドには女の子がクルマに乗せられてやってきて、2リットル分のガソリンを買っていました。店員も、深夜に女の子が携行缶でガソリンが欲しいというので、覚えていました。
当日の防犯カメラの映像には、友人の車から降りる女の姿が映っていました。母親が確認しても、間違いなくK本人にしか見えないと。
ビデオの映像を科捜研で分析したところ、70%の精度でKであろうと結果が出たそうです。
警察は、友人がガソリンスタンドまで乗せた女がKさんになりすましたのではと、思っているんだそうです。
でも、不思議ですよね。その女がKさんではなかったとしたら、なんでKさんの携帯電話を持っていたのでしょうかね?
友人がいうには、Kさんの遺体が見つかった場所には、死体遺棄事件現場という立て看板が飾ってあるそうです。
現在もKさんの事件は未解決事件で、神奈川県警のH警察署で情報を集めているそうです。