杏林大学の医師が、業務上過失致死で罪を問われた事件で、判決があった。
一応無罪ということだった。
しかし、判決理由が納得いかない。
医師に過失はあったが、過失があってもなくても、どっちにしろ死んだだろうから、罪になんか問えないよ、という感じの内容。
これには、死んだ子供の両親は納得いかないだろうな。
白黒つけてほしいだろうに。
だいたいこれって論理矛盾してるよね。過失はあったと認定しているんだよ。過失があったから、本当は受けられたはずの医療行為が受けられず、少なくとも命は落とさなかったかも知れない、って論理をつなげていくんなら分かるんだけど。
判決では、適切な治療を受けていても、早晩、死んだでしょうからって、論旨をつなげている。これでは何のために過失を認定したんでしょうね。
こういう医療事故がらみでは、人の死という結果から判断して、過失がある=有罪だし、ない=無罪とした方が、被害者、遺族は、諦めがつくだろうに。。。
しかし、そもそも病院の勤務医の個人的な責任を問うというのはどうなんでしょうって思う。確かに、診察をしたのは被告となった医師だが、しかし、患者側からすれば医師個人ではなく杏林大学病院に診察してもらったという部分の方が大きいと思う。まして、掛かり付けではないのだろうから、医師と患者は、病院というシステムの中で役割を担っただけ。
本来なら、こういう医療過誤のない様なシステムを病院側が準備していなかったことが、結果を生む要因となったのだから、病院の責任を問うのが筋だと思う。
こういう判決が出て、遺族の記者会見を観ると、単に八つ当たりをしているように見えてしまう。
何だか哀れだ。
医師に責任はない。だったら、誰に責任があったというのか?投げかけた疑問は、割り箸付きの綿菓子を食べさせた親に戻ってきてしまう。
両親の苦悩は、晴れることなく、自らが死ぬまで続く。