東京少年というバンドを知っていますか?
88年から91年くらいのポップシーンをにぎわしたバンドです。
あの頃、空前のバンドブームで、いくつも湧いて出てきたバンドの一つでしたが、その存在は異質で、独特の存在感がありました。
とってもポップな音に、結構内向的な詩、そして底抜けに明るいボーカル。
実は、私、ファンだったんですよ。
このバンド、一言で言うと「変」だったんです。
だって、東京少年といいながら、京都出身だし、少年といいながら、ボーカルは女性だったし。
歌も思春期の悩みを歌っていたかと思うと、性差別や社会弱者の心の叫びを歌にしていて、その曲の幅はかなり広かったです。
彼らの曲を初めて聴いたのは、たぶん中一だったか。名曲「陽のあたる坂道で」をリリースしたばかりで、深夜の音楽番組でした。
そのセンチメンタルな曲に一気にファンになりました。
彼らがブレイクしたのは、その後に発売された「プレゼント」という曲。
テレビアニメの主題歌になっていたと思います。
その後、アルペンのCMタイアップ曲など、順調にヒットを飛ばしていたのだけど、突然の解散。
ちょうどテレビでは音楽番組が低迷していた時期で、彼らのパフォーマンスを見るにはライブぐらいしかなかったんです。
ボーカルのささのみちるがTBSラジオで深夜番組をしていて、歌は聴けたんだけどね。
だから、新曲が発表され、CDデータ誌でテレビの出演情報をチェックし、録画してみてたな。
今日、CSのフジテレビ721の「冗談画報Ⅱ」を見ていたら、89年当時の彼らが出ている回をやっていたのです。
この番組、フジテレビの深夜にやっていたバラエティで、新進気鋭のミュージシャンのライブや劇団のお芝居、お笑いなんかのパフォーマンスを見せてくれる番組なんです。
東京少年のライブパフォーマンス、初めて見ることができました。
すっごく懐かしかった。
このときはまだ「陽のあたる坂道で」を出す前で、「性差別」、「どっかいっちゃった」、「ハイスクールデイズ」、「れんがの学校」を歌っていました。
その中で結構意味深なことをMCで話していました。
「女らしくなれなかった」「女子校にずっといたから、社会の本当の差別を知らずにいた」。
ボーカルのささのみちるは、解散後ソロとして活躍したのですが、「カミングアウト」という自叙伝の中で、自分がレズビアンであることを告白。
次第に内向的になっていき、メジャーシーンからは姿を消した。
いま、諸々の事情を知って聞いてみると、彼女のテーマは自分の心と体の不一致だったんですね。
そのことを、ずっとデビューの頃から歌っていたのか。
当時の私が感じた異質な感じの変も、その性同一性障害の悩みから来ていたのかも。
それにしても告白するのが、ちょっと速すぎたよね。今でこそ性同一性障害の人に対して、ある程度理解が深まってきているのだけど、当時は、まだ風あたりが強かったんじゃないかな?
ファンも減ってしまったとかあったのかも。
ラジオで、自分の彼女について語っていたけど、何となく違和感あったよ。
彼女のファンの中心である中高生には、理解が難しかったよ。
いまは京都でインディーズなんかで活動しているらしいのですが、是非、もう一度メジャーに戻ってきてもらいたい才能です。
久々にCDラックから彼らのアルバムを出してみました。
追記 ささのみちるさん、2004年に久しぶりのソロアルバムリリースしていました。
それと平行し、バンド活動もしていたみたいです。
今度、買って聞いてみます。