2人きりのセッションが始まった。
練習を重ねた曲だ。だけど、練習し過ぎはどツボにハマる。丁度いい感じで、スタジオに入れた。
『もっと丁寧に歌いなさい。r&bシンガーのように。』
意外と丁寧な指導が始まった。
『いいよ。お前が気持ちいい感じなら大丈夫だぞ。お前録音出来るじゃん。もっと自信を持って!』
今までやったどのエンジニアよりやりやすかった。意外にも早く録音は終わった。
発音とか大丈夫なの?と俺が何度も聞いたが、
notnice
『俺はジャマイカ人でもクソならクソって言うし、大した事ない曲には反応しねーよ。カーテルのプロデューサーでポップカーンを育てたのは嘘じゃない。だから安心しろや。大丈夫だ。』
ノットナイスのお墨付きをもらった。それを聴いたJA FRASSもヤバいと言ってくれた。今までの曲で1番の手応えがある。それは自信がある。
たまたま来ていたPETROもぶち上がっていた。ビデオは無くなったが、その相談をしたから、el chapo riddimにのれた。
みんなにも覚えて欲しいのが、挫折や失敗の中には次への成功の種がある。だから絶対にネガティブになってはいけない。
俺はシェイニーとまたポップカーンと話をするためにバービカンに向かった。
ポピー
『triga finga ビデオ撮りたいのは分かった。けど前回はギャルが少なかったから、めっちゃギャルを用意しなさい。それが条件。じゃないと行かない。』
また訳のわからない事を言い出した。前回はビデオ用にギャルを用意したが、ダンサーやモデルなどある程度プロの女の子達だった。しかし、今回はそんな用意する金もない。
シェイニー
『もう、ストリートでギャル見つけるしかないべ。ヨットに乗るってなったらギャルは来るよ。ジャマイカンギャルは尻軽だ。』
ギャルを用意するため、俺は色々なギャルに声をかけた。
しかし、みんなポップカーンのビデオだと言うと、『金はいくら出せるの?』と言ってくる。ジャマイカの女は世界で1番タフである。
俺はunruly bossの期待に応えるのと、ビデオのため、街中でギャルを探した。
ラスタのケビン(俺のアルバムのDVDに出てきます)の家でチルをしていると、白人のおばさんとギャングスタビッチ ディジーちゃんに出会った。
ビデオの話をすると、
ディジー
『私、女の子の友達多いし、パパがダウンタウン仕切ってるから女の子なら用意出来るわよ。』
パパがダウンタウンを仕切ってる⁉︎ ヤベーけどなんか期待が出来そうだ。
ケビン
『あの子はやばいラスタ。チャラい気持ちで近づいたら、ダウンタウンのソルジャー達にやられるラスタ。くれぐれも気をつけるラスタ。』
そこから、ジャマイカンギャルのヤバさを知ることになるラスタ。人生最高かよ。ラスタ。



