原発ノマド
原発ノマドと言う人々がいてる。
彼らは正規雇用社員がやりたがらないの燃料棒の交換といった非常に危険な仕事の際のみに招集され、被ばくの生涯限度量に達すると契約更新もなくなり、捨てられるそうだ。
さらに、彼らの多くは非常に低い賃金(53ユーロ)で働いており、Arevaが管理するドイツの原発にも派遣されることがあるらしい。
そうした外国人、移民者の労働者を中心とした「原発ノマド」がフランスだけでも2万人ほどいて、正規雇用とほぼ同数だというから尚更お驚きである。
安い電力を作ろうとすることが、労働者自身の安定した雇用と健康を損なうという事実を忘れてはならない。
また、原子力発電が安く、「クリーン」なのは、その下で普通の派遣労働者よりもより劣悪で、過酷な条件で労働ダンピングされている貧困層が社会的に沈黙させられているからに過ぎないのである。
黙って犠牲になれと。
原発の問題は代替エネルギーに関する議論だけではなく、労働者の権利問題とも密接に結びついているんだよと言うことが、今回の震災、原発事故を通して、恥ずかしながら初めて見えてきた。