ポルフィリン症
ドラキュラっているといわれる。
でも、この元になっている事実が、これではなかろうかといわれて久しい。
ポルフィリン症の症状由来説である。
ポルフィリン症とは、ヘム代謝系に関わる8つの酵素のいずれかの活性低下により、つまりヘム合成回路(ポルフィリン合成回路)の酵素が機能しない、ポルフィリン体あるいはその前駆体(中間代謝物・ウロポルフィリノーゲン)が蓄積することによって発症する、まれな遺伝性疾患である。
ポルフィリンの名前は「紫色の色素」を意味するギリシャ語に由来する。
患者の大便や尿が紫色になるからである。
現在、9つの病型に分けられる。
病態の大部分が不明であり、根治療法がない。
各病型間で症状にオーバーラップがあり、診断が非常に難しく、確定診断には遺伝子診断が必要である。
原因
遺伝子変異の関与は確実であるが、病態についてはかなりの部分が未解明である。
症状
光線過敏(日焼け、熱傷様症状)、消化器症状(激烈な腹痛、下痢、便秘、嘔吐、肝不全)、神経症状(痙攣、麻痺、意識障害)が主である。一度発症すれば、これらの症状は生涯続く。
夜間の生活行動を好むようになり、特に先天性造血性ポルフィリン症の患者の場合は顔が青白くなり歯茎が痩せ細って歯が牙のように見えることがある。
これにより、吸血鬼伝説のもとになった可能性が推測されているという。
治療法
光線防御、ヘミン投与など対症療法のみである。
予後
全身熱傷様症状、消化器症状、神経症状を起こすと予後不良である。肝不全例では肝移植が必要になる。
閉鎖病棟を観た。
精神障害者は異常で危険極まりない存在だという認識が、いまだにまかり通っている気がする。危険で怖いから、排除してくれ、で、出てこないように隔離監視してくれという。
以前は、町から隔離した土地に、鉄格子付きの病院で一斉管理が当たり前だった。
短絡である。
精神障害者は、確かに異常だ。普通じゃない。
特異な存在だ。
それは間違いない。
ただそれは、障害がない人から見たときの印象に過ぎない。
以上だが、危険ではない。
まあ、100%安全とも言えないこともないけど、それはごく日常生活レベルの許容範囲と同等なのではなかろうか。
問題視することではない。
真実の障害者、閉鎖病棟なんかに隔離されている患者は、総じて穏やかである。
薬が効いているというのもあるとは思うが、寡黙で、むしろ怯えている人が多いのではとさえ思うのである。
危険性を発揮させるほどのエネルギーは、充満していないのではないのか。
まあ、そうだよね。
閉鎖病棟のレゾンデートルって、無いに等しいと思われる。
そう考えたら、今も根強い偏見は、なんなのだろうか?
日本は、表でも裏でも、とにかく何かと差別をする社会だということが、まずはあるんだろうな。