アイドルを探せ
女子大生・菊池桃子としてスクリーンに登場したのが「アイドルを探せ」という映画。
どうとらえていいのか、まったくもってよくわからない。
テレビでも「恋はハイホー!」というものに主演していたが、これも迷作である。
桃子はこのあたりからどんどんおかしくなってゆく。
もう、「卒業」の頃の初々しさはなく、どこか変なアイドルという感じで、複雑な気分になったのを覚えている。
ハイホーでは永瀬正敏が、「アイドルを探せ」では池田政典が共演していた。
今もテレビなどで時々見かける桃子さん。
相変わらずの透明感はさすがだなと、思う。
いちょう並木のセレナーデ
1983年頃、サザンの原由子のソロアルバムが出て、ヘビロテで聞きまくったことがある。
ミュージシャンがものすごい面子たちで、もうそれだけでも聞く価値大有りって代物だった。
その中の、比較的地味な「いちょう並木のセレナーデ」は、楽しかった学生時代への思いを歌い綴った名曲で、今聞いてもきゅんとなる(笑)。
桑田佳祐作詞作曲だ。
NHK-FMサウンドストリートで渋谷陽一がかけたりもしていた。
主人公の女性は原由子自身だろう。
冒頭がまずいい。
「学食の隅であなたが、くれた言葉」。
告白なんだろう、桑田佳祐から、原坊への。
そのほか東横線で渋谷から横浜まで帰る間ずっと音楽に話ばかりをしたり、エリッククラプトンのライブを二人で見に行ったり、ノートのコピーを見せたり。
本当に二人の青学での学生生活が目に浮かぶ。
二人を結び付けたのは、クラプトンという話も有名である。
渋谷の青山通りのいちょう並木を歩き、色が変わるのを見るたびに、この曲を思い出しそうである。
アコギの弾き語り形式というアレンジもまたいい。
拍手や掛け声もいい味を出している。
ベターディズのライブだという感じを出したかったんだろうな。
いや、あっぱれだ。
古き良き昭和50年代のフォーク調。
本当に、あの頃に帰りたいものだと、つくづく思う。
さてさて、小沢健二が、曲名をそのまま使って別の曲を発表しているが、これは明らかに腹の曲へのオマージュだろう。
うまいね。