8月11日が「山の日」になりますっていわれても、ねえ…(笑)。
山の日って、ポピュラーになりきれない気がする。
せいぜい「猫の日」とか「歯の日」とエエ勝負って程度かな。
祝休日でもなんでもない「母の日」「父の日」よりもずっとなじみが薄そうなまんまだし。
「キスの日」よりは、上かな(笑)。
改正案には「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」と明記したという。
美味しんぼが休載だという。
残念だ。
鼻血騒動としていまだに賛否が渦巻いているのだが、これは、考えようによってはすごく、すごく、いい傾向だ。
そう思うのだ。
風化ということを一番憂うからだ。
何事にしてもそういう傾向が顕著だから、だからこそ、記憶を途絶えさせてはならないと思う。
さて、この騒動に関しての詳細は、もう専門的な人があちらこちらで論じているのであり、よって自分のようなズブの素人には、特に記す事は、基本的にはない。
だが、意見はある。
思うことも、ある。
今の政権が、この騒動の一方の当事者に対してかなり腹を立てているであろうことのひとつに、「根も葉もないことを言いふらすな」ということがある。
そう、根も葉もない嘘だから、そんな嘘をむやみにばら撒くことは風評被害を拡散、助長するだけだから、やめなさい、と。
だが、果たして、根も葉もないことなのだろうか?
雁屋哲氏や井戸川氏の大嘘なのだろうか、と思うのである。
そんな時にある人のブログが目に停まった。
そして深い極まりなかった霧は、おおかた晴れた気がする。
遡ること三年少し前、民主党政権下で起こったあの大震災、原発事故での政府の対応は、やはりどう考えても酷いものだったといわざるを得ない。
枝野、平野なんて、頑として「人体には影響ありません」といい切っていたのだから。
放射能がダダ漏れしているのに、「影響はない」だよ。
どう考えても異常だ。
狭い日本なんて、あっという間に、西から東まですっぽりと放射能に覆われても、不思議じゃない気がする、と無知無学な自分は思った程だ。
チェルノブイリ事故のこととか詳しくは知らないけど、広大な旧ソ連の国土の、決して狭くはない範囲が、動物も住めない「死の町」と化したという話も聞いたことがある。
ソ連と日本の国土面積の違いなんて、もう世界地図を見るまでもなく明瞭だ。
そういう一連の民主党の対応のまずさを、中心的役割を担い、そして糾弾に走ったのは、言うまでもなく現政権の自民党だ。
その自民党が、国会において民主党を追及したときに挙げたネタのひとつに、実はこういうニュアンスのものがあったという。
「今、福島では鼻血が停まらない子どもたちが溢れかえっている。これでも人体に影響が無いといえるのか?」。
ちなみにこれは国会において、熊谷大(ゆたか)、森まさこ、山谷えり子という議員が言ったことだそうだ。
(以下引用)「国会での「鼻血」に関する質疑について」
http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-1708.html
1.東日本大震災復興特別委員会(第179回)-8号 (2011/12/2)
宍戸隆子氏(参考人)
「北海道に避難している方たちといろいろ話をしまして、その中で、例えば鼻血なんですけれども、そういうような症状を訴えていたお子さんが非常に多かったです」
2.東日本大震災復興特別委員会(第179回)-8号(2011/12/2)
http://blogs.yahoo.co.jp/fukushima_nuclear_disaster_news/34302886.html
熊谷大参議院議員(自民党)
「そういった状況で、官房長官は、人体に影響がないということを繰り返し発表をしておりました。この前、予算委員会でも紹介させていただきました保健便り、ある県南の、宮城県の南部の学校、小学校が出した保健便りの一節ですね。ちょっとまた読ませていただきます。保健室の利用状況についてでございます。四月から七月二十日現在の保健室利用状況では、内科的症状で延べ人数四百六十九名が利用しました。内科的症状では、頭痛、腹痛、鼻出血の順に多く、鼻出血というのはこれ鼻血のことですね、外科症状では擦り傷、打撲、虫刺されが順に多かったということで書いてありますが、平野大臣、この事実もう一度、どのようにお考えになりますでしょうか」
3.予算委員会-8号 (2012/3/14)
熊谷大参議院議員 (自民党)
「四月から七月二十二日現在の保健室利用状況では、内科的症状で延べ人数四百六十九名。内科的症状では、頭痛、腹痛、鼻出血、これ鼻血ですね、順に多くということ、これ結果で出ているんですね。これ、県南でもやっぱりこういう症状が出ると心配になるんですよ。それにどういうふうに、本当に不安はないと言えますか」
さらに、である。実際に鼻血が止まらない人の一例として担ぎ出されたのは、誰でもない、時の人・井戸川氏だったというではないか。
山谷えり子自民党議員はこういっている。
「井戸川町長が雑誌のインタビューでこんなことを言っていらっしゃいます。私は、野田首相に双葉郡民は国民だと思っていますかと聞いたけど、国は、アメリカにSPEEDIのデータを先に知らせて、国民にはSPEEDIのデータを提供していなかった。今もって双葉町はSPEEDIのデータは来ていません。あの情報が入っていたら仙台方面に逃げていますよと。あるいは、ベントの連絡もなかったと。それから、国、東電は、止める、冷やす、閉じ込めると言い張って絶対に安全だと言ってきた結果がこれで、我々は住むところも追われてしまった。放射能のために学校も病院も職場も全て奪われて崩壊しているのです。私は脱毛していますし、毎日鼻血が出ています。この前、東京のある病院に被曝しているので血液検査をしてもらえますかとお願いしたら、いや、調べられないと断られましたよ。我々は被曝までさせられているが、その対策もないし、明確な検査もないという。本当に重い発言だと思います」
また、これはとても興味深い議事録だと思った。
4.東日本大震災復興特別委員会(第179回)-8号 (2012/6/14)
森まさこ参議院議員(自民党)
「例えば、具体的にこんな心配の声をお寄せいただいています。子どもが鼻血を出した、これは被ばくによる影響じゃないかと心配なんだけれども、それを診察してもらった、検査してもらった、そのお金はどうなるんですかということです。
次にまた、今なかなか屋外の運動ができておりません。それで、実際に走ったときに、足が弱くなっていて転んでしまった、骨折をした、そのような医療費はどうするんでしょうかというような声があります。
そのようなものについても、私ども野党の案を起案したときには、原則として含まれていくというふうに考えてはおります」
決定打だろう。
こうやって、民主党が与党だった時には、自民党議員も鼻血について言及しているわけだ。
その中で、確定的ではないが、被曝の影響ではないかと、暗に言ってもいる。
ところが、いざ自分たちが政権を取った後は、まるでこの話は無かったように振舞っている。
被曝と鼻血は関係ないと。
特に恐ろしいのは森まさこだろう。
今回の鼻血騒動を受けての発言が、もう、超笑える(笑)。
つまり、自民党は以前、井戸川氏や子ども達の止まらない鼻血をうまく利用して民主党を攻撃し、それがかなうやいなや、今度は一転して井戸川氏や子ども達の言い分を全否定している(笑)。
利用するだけ利用して後はポイ捨て、ってこと?
これは一体全体、どういうことなんだろうか?
これって、誰が…そう子どもが見ても明白なくらいに矛盾に満ちていると思うのは自分だけだろうか。
ある人は、震災直後「子どもの鼻血が止まらなくて怖い、疎開したい」という、主に母親からのツィートが溢れかえったという。
これらは事実だとすれば、すごく重要な証言だという気がしてやまない。
というか、事実なんだろうなと、強く感じるのだ。
つまりである、震災直後から鼻血を出す人がたくさんいたという「話」は、何も今に始まった出来事ではなく、たまたま最近漫画で取り上げられたから、今、脚光を浴びているだけのことなのだ。
もっと早い時点ですでに、「鼻血などの症状を訴える人が大勢いる事実がある」と、双葉町は認識していると取れるのだが。
とすればだ、では、双葉町のあの発言は、何?嘘、まさか…。
そう考えたならば、この話はもうある意味、周知の事実なのではなかろうか。
ただ、この手の情報がどれほど世間に流れていたのかということについては、はなはだ疑わしい。
かなり巧妙にせき止められていた形跡が窺えるからだ。
そういうバイアスがまんまと効いた故に、「なんとなく、本当か嘘かわからない」という感じに、まんまとはぐらかされている気がする。
世間一般的に、そうではなかろうか。
国会の答弁でのことは、これは議事録として公表されているのであるから、事実以外の何ものでもなかろう。
事実、そういう答弁があったことに疑いの余地はまったくない。
ただそのネタの信憑性については、これは事実だと結論付けることは残念ながらできない。
だから、民主党を攻撃するために「鼻血を出して困っている人が多数いる」という嘘をでっち上げたと考えることさえできる。
もっとも、現実性には乏しいが(笑)。
しかしそうならば、それはそれで、問題大有りである。
まさに風評被害だからだ(笑)。
そして今も、鼻血に悩む人、鼻血に怯える人が、実際にたくさんおられるのだとすれば、これが事実なんだとすれば、もうこれは国がらみの大掛かりな犯罪、詐欺まがいなことではないのかというところまで話が膨張して行く。
収拾は、つかないほどに。
雁屋氏が嘘をついているにしても、政府が嘘をコキくさっているにしても、どちらにしてもこういうことでの嘘はいただけない。
なのでここはだ、ちゃんと調べて白黒つけたらいいのではないのかと思う。
調べたら、そんなもん、すぐにわかることであろう。
どちらが嘘をついているかがね。
二年もの長きに渡り、入念に福島を調べたという雁屋哲氏を嘘つき呼ばわりし、「根も葉もないことだ、風評被害だ」と声高に主張するのならば、政府もまた綿密に現場を調べ上げて、そして雁屋氏の告発が嘘八百なことをちゃんと証明すればよいだけのこと。
そうすれば…おそらく、言葉を重ねるよりもずっと、ずっと、説得力があるだろう。
国民に、真の安心というものを届けることもできよう(爆笑)。
私達は、やはり、安心したいのだ。
それが一番の特効薬なのである。
さ、調べよう。
法律変えるとか云々のアホくさいことは、もうええからさぁ。