宅録ミュージシャン4月某日 空気人形について | 脱腸亭日常 ~MY TESTAMENT of trifling beetle~

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基本毎日更新。名誉も金も、素晴らしい音楽を作り人々を感動させようという気持ちもない、極めて不心得なアマチュアミュージシャンであり、アマチュアアーチストtrifling beetleの遺書。
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元柔道家・内柴正人さんの実刑が確定したそうだ。


発生からいろいろと注目していたが、どうも、違和感の残る事件だ。


合意があったかなかったが争点だったそうだが、どうもその辺りの結論の歯切れが悪い。

そこを指摘しているブログなんかも見受けられた。

ただ、これは身内が執筆しているのではという疑念も、拭えない。


それを差し引いても釈然としないものだ。

「それでも僕はやってない」「疑惑」という、昔、観た映画なんかを思い出さずにはいられない。



本当のところはどうかわからない。

ただ真実は一つであることに変りはない。

無実と無罪は別物でもある。

必ずしも一致するとは限らない。

被害者の心の痛み等もよく理解できる。


がその後、被害者自身が自らのブログで、かなり違和感のある様を曝け出していることなどが暴露されたりしていた。

気の毒である。


さらに被害者はこの件で、内柴さんの監督責任に怠慢があったとして、学校側に慰謝料を請求したとか、以前、高校生の頃、二度ほど偽装妊娠事件をでっち上げて慰謝料を受け取った前歴があるとか、酷いものだ。


まるで被害者が美人局の常習犯のような言われようである。

事実無根なら即刻、名誉毀損で訴えたらいいのに、と思う。


ご自身はすでに、訴訟を起こされているのかな?


でまた、こういう発言があったという報道も見られた。

「むかつくからやった」

「うちもやられてしもた」

「めっちゃヘタクソやった」。


もっとも、ホンマかどうかはわからないけど、こういう発言が法廷での証言として事実あったといわれている。


真実は藪の中だが、かなりマスコミが煽っている感は否めない。

ただ一つ思うことがある。

どちらかが嘘をついていたとして、そのツケはいずれしっかりと支払わねばならないときが、必ず来るだろう。


どっちもどっち、どちらも脇が甘かっただけ、単なる男と女の痴話げんかではないのか、という感想が非常に多いのも、なんとなく納得は、できる。





空気人形を観た。


中年男の所有するダッチワイフ(ラブドール)が、人間のように心を持ち、自分の意思で動き始めるというファンタジーだ。

ジャンルとしては人間ドラマ、ラブストーリーだろう。

淡々とした時間が澱みなく流れる映画だ。


人形がアイデンティティを持つというファンタジーは実は凄く多い。

しかし、この作品はどこか異質だ。

所詮、人間の女の代用品、性欲処理の道具だが、命を得た空気人形がこの世界で見たり、感じたりしたものは、とても新鮮な驚きで満ち満ちていた。

その中には、失望、絶望、嫉妬、色欲、などが多かったが、そうでないものもあった。

それでも心底、生まれて来てよかったと、そう思うことができたのだろうか。


板尾の演技は神だ。

「愛のむきだし」で安藤サクラに鋏でアレをちょん切られるおっさん役も神だったが、これもまたすごい。

いきなり、空気人形相手の濡れ場だ。

板尾は以前、未成年相手の淫行で逮捕されたことがあるが、それ以降どうもそういうキャラクターが定着したようだ(笑)。

そういえば「カバチタレ!」では、彼氏の借金のカタに温泉芸者として売り飛ばされた常盤貴子に襲い掛かるおっさん役だった(笑)。


一方、ARATAの純粋さも素晴らしい。

絵に描いたような、草食系男子ではないのか。

ARATAは、子供のようにこれはなに?あれはなに?と聞いてくる空気人形を怪しむでもない。

実は、人間じゃないことに気づいていたんだろうと思う。

それを理解した上で、彼は空気人形を一人の人間として、その本質を真っ直ぐ、ひたむきに見つめたのだろう。


空気人形はそういうARATAに対して、とても純粋な感情を大切に紡いで行く。

最後ARATAは、そんな空気人形にお腹を刺される。

空気人形は、ARATAのお腹にセロハンテープを貼る。

そしてゴミ袋に入れられて、燃えるゴミとして捨てられるARATAと、ゴミ捨て場で命を終える空気人形。


とても切ない物語で涙がこぼれてしまった。