実際に奥社まで行ってみると
なんだか拍子抜けした。


予想していたよりも
厳かな雰囲気は感じられなかったし

そもそも私の神社熱が
低かったのもある。



戸隠神社、と検索して
画像をたくさん見たのも
いけなかったのかもしれない。


杉並木の景色を
擬似でも先に見てしまったから

実物を見ても
それほど感動しなかったのかもしれない。



長野駅から奥社入口まで
バスで一時間ほどかかった。

普通の街並みを走っていたが、

途中で
「これより山間部に入ります
カーブがある道が増えるのでお気をつけください」
といったアナウンスが流れて

とうとういよいよか…!
と密かに興奮した。


実際、奥社入口までの道のりは
山の中に入って行ってるな
と感じるものだった。


それでも
地元の山道の道路とは違っていて
観光地として
きちんと整備されている印象を受けた。


なんせ、山に直にコンクリートを固めないで
道路を橋のように
地面から高いところに設置していたから。


カーブしている最中に
その景色を見て

さすが、観光地になるまで
有名な神社は違うなあ…

と感動していた。



そしてバスに揺られて
奥社入口に着いた。

最初に思ったことは

神社への入り口、ほんとにここで合ってる?

だった。




だって登山する覚悟で来たのに
最初は下り坂になってるんだもん!


山の上、って聞いたら
上り坂だと思うじゃん?

「戸隠神社奥社入口」と書かれた札から
鳥居の辺りまでは
かっこうな下り坂になっていた。


それに戸惑って
でも他の人がそちらに向かうもんだから
道は合ってるんだろうな、
と歩いていった。




最初は広くて
かなり踏み固められているような道。




随神門まで、
いや通り過ぎてもしばらくは
舗装された道路並にきれいな道で




途中から石が敷き詰められた道に変わった。


足元に気を取られているうちに
だんだん急な階段に変わって

頂上付近は、もうキツかった。



最初のうちは
脇に流れている川だったり
穴の空いた木をじっくり見ながら進んでいた。




謎の植物↓



でも途中から霧雨になり
次第に雨になり

頂上に着くまでには
本格的な土砂降りになっていた。



荷物になるから、と
傘を持ってこなかったことを
死ぬほど後悔した。


事前に天気予報は見ていて、
でも気温しか気にしてなかった。

普段住んでいるところよりは
3度低い、と覚えておけば
それだけで準備は大丈夫だ、と。

迂闊だった。


出掛ける数日前になって
ようやく晴れか雨かも見るようになって
ちょうど初日は雨予報。


でも言うて40%くらいだし
地元の雨は小雨程度だし
どうせ向こうもそのくらいでしょ〜

なんて思考停止していた。



買おうと思えば
折りたたみ傘も買えたのに、

どうせ買うならお気に入りのやつを、
今後も長く使うから、
なんて腰を重くして
結局買わなかった。


新幹線に乗る直前まで、
傘を持っていくか悩んでいたのに
ウインドブレーカーがあるから大丈夫でしょ、
なんて普段はしない楽観視をして
大後悔。



戸隠神社は、山なのだ。

山の上の天気は変わりやすい、って言うし
街中と違うことは考えたら分かる。

その時は考えなかった。


だから登りながら
ひたすら足元を見て滑らないように気をつけ

頭の中は
(傘持ってくれば良かった…)
の一点のみ。



そんな感じで
頂上まで登る。


着いたらこんな風景。








足場の悪い中、

天候の悪い中、

えっちらおっちら出向いたのに

着いた時の感動は無くて


着いた…


と呆然とするのみ。



戸隠神社にお参り出来た嬉しさよりも

無事に辿り着けた安堵感の方が大きい。



早速お参りして、

九頭龍社にもお参り。



これね、最初

奥社のすぐ左手にある謎の祠が

九頭龍社だと思ったのよ。



想像以上にしょぼいけど、

お賽銭箱あるし

よく見れば龍って書いてあるし。



でも、下山しようとして

社務所の辺りに移動したら

九頭龍社、ある!!



私が最初に九頭龍社だと勘違いしたものは

なんでもないただの建物だった笑


恥ずかしくて

そそくさと九頭龍社にもお参り。



ここもね、

雨降ってる平日なわりには

観光客が多くて

なんだかゆっくり出来なかったなぁ。




戸隠神社と九頭龍社のお札をいただいて

後は下山。








いや、登りより下りのほうがキツいからね?







途中で

行きに気になってた橋を渡って

拓けたところで一休憩したり。



また空洞の空いた木をまじまじと見たり。




雨で濡れてるから

滑らないように、転けないように

気をつけながら歩いていると


ふと気付くと、雨止んでる…



あれ?雨がいつの間にか止んでる。




九頭龍社では

水を司る、と書いてあったから


私がバスに乗るまでの間だけでもいいんで

雨を止ませてください


とお願いしてみたんよね。



そしたら下山する頃には

ちゃんと晴れてきて

お願い事効いたかな?って思った。