こんにちは、トライズポイントオートワークスです。
いつも私のブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。
今日は、SMP社の1984年製 (昭和59年)GIランタン修理の様子をご紹介します
写真では、逆光の影響で黒っぽいタンクに見えますが、実際はオリーブ色の塗装がされています。
当店のブログをご覧いただいているお客様がご来店くださり、修理のご依頼でお預かりしました。
ある一定期間使っていなかったランタンで、先日点火を試みましたが、
「ポンプの操作感が悪く、点火してもすぐに暗くなってしまう」という事です。
ランタンにとても愛着を持っていらっしゃるお客様で、「直して気持ちよく使いたい」というお話に、私自身もうれしくなりました。
お客様の喜んだ笑顔が見たい!、俄然やる気が出て来ます
まずは、症状の確認から開始しします。
タンクに燃料を適量入れて、ポンピングしますが、タンクに圧力が蓄積されてない感じです。
燃焼試験もしましたが、お客様のお話通りすぐに暗くなってしまいますし、炎が赤く完全燃焼していない様子です。
フューエルキャップのシールが硬化して圧力漏れを起こしていますが、ポンプ機構にも問題がありそうです。
ランタンを分解し、各部を点検/整備します。
写真のパーツはバルブボディとフューエルチューブです、チューブに汚れが出ているのがわかります。
この状況ですと、チューブ内部にも汚れが溜まっていることが予想されます。
このモデル特有のアルミ製ジェネレーター内にも腐食のためか、白い粉状の異物が見られました。
(すいません。写真を撮り忘れました)
お客様には、修理のお見積もりと、パッキン等のパーツやチェックバルブとジェネレーターは、交換する必要があるかもしれないことをお伝えし、ご了解いただきました。
また、燃焼試験を行った段階で、更にパーツが必要になる場合があることも付け加えさせていただきました。
タンクの中も汚れていましたので、洗浄します。
コップの中は、汚れた洗浄液です。
タンク内を清掃したら、サビ取り剤で内部処理いたします。
サビ取り後は、中和/乾燥を致します。
各部品を分解し、サビやカーボンの除去を行った後に点検を行い消耗品は交換します。
写真は、洗浄後の状態です。
今回は、チェックバルブに不具合があり、修正を試みましたが結果的には交換になりました。
フューエルキャップのパッキンやポンプカップも交換します。
バルブステムの先端にも摩耗が見られましたので修正を行いました。
バルブボディやフューエルチューブもきれいになりました。
フューエルチューブのスプリングは、調整で使えそうです。
タンク、フレーム、バーナーヘッド、ミキシングチューブ、ジェネレータまで洗浄が終わりましたので、組込に進みます。
全てを慎重に組立て、燃料を規定量入れて・・・・マントルを空焼きして・・・・燃焼試験を行いました が・・・・・・。
ポンプ機能は正常になり、タンク内の圧力は充分にあるものの、燃焼状態がよくありません
正常であれば「ゴーッ!!」という音とともに眩い明るさでマントルが光ってくれますが、赤い炎でボヤっとした感じの明るさです。
もう1度ランタンを分解し、フューエルチューブから、バルブ等関係ありそうな部分を再点検します。
ジェネレータも取外し、もう一度分解して、ノズルのつまりやジェネレーター内部の状態を確認します。
どうやら、このジェネレーターは使えないようです。
ストックしてあったジェネレータを使う為、一度分解洗浄しておきます。(今回の新品チェックバルブも洗浄してから使用しています。
当店では、新品であっても、NOSなどのパーツは一度整備してから使用しています)
さぁ、燃焼試験のやり直しです
余熱を行います。
心地よい轟音とともにマントルが輝きました
念のため、1時間ほどの燃焼試験を3度行い、修理内容をご説明したうえでお客様にお返し致しました。
これで、お客様には気持ちよくご使用いただける事と思います。
O様、この度はありがとうございました。
当店では、自動車整備以外にもランタンとストーブの販売や点検修理も承っております。
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